『人の話はちゃんと聞きましょう』
……無理だな。
世の中、聞き上手がもて囃される傾向にある。うんうんと関心(本心かは知らんが)を向け適切なアンサーのできる人が。
しかしまぁ、『相手が内容に興味ない』という雰囲気を察知せずに長々と話す人は――
極悪人だよ、もう
ていうかもはや、独善のソレだ。
何度かした主張だが、ちゃんと聞けてちゃんと憶えてる人がヨシとされてしまう。
いやいや、逆じゃねぇかなぁ。
ちゃんと伝えられる人が偉いんよ
これは情熱云々の話になる。
つまり相手が『す〜ん』としてても構わず話を続行する人に情熱と知能などない。あるのは欲求の発散か自己開示か。
もし本当に話の内容を伝えたいのなら、相手が興味なしと察知した瞬間に切り替える。情熱の熱を相手にあてるまで、手をかえ品をかえな。
もし興味がないのを察知して情熱が鎮火するようなら……それはその程度だ。そもそもないかもな、色々。
だからエセ情熱家を勘違いさせる『聞き上手』も悪だ。どっちもフラットじゃない。
つまり何にでも『えぇ〜すご〜い✨』とか言っちゃう人は――
処世術として『せざるを得ない環境』なら……まぁ、がんばれ。調子に乗った話し手は更なるオモシロイハナシを持ちかけてくるだろうけど。
のど飴は舐めたか?
さぁ、今日も元気に――
『っえぇ〜⁉️ すっごぉ〜い✨⭐️』
時折、『あなたに心酔している』などという褒め言葉を見かける。
なぜこの言葉が嘘くさく感じるかというと、義務を果たしてないからだ。
その義務というのは、いかに『あなたのせいで心酔した結果日常のアレコレが覚束なくなった』という具体的な報告義務だ。それがないと、いかに空虚か。空虚っつーか、それ抜きにして伝わるワケねーだろって思います。
加えて、『なんかいいな〜』程度の感情を大袈裟にしているように思う。
ていうか心酔に限らず、過剰な褒め表現は全部嘘くさいし、私は絶対しない。必ず心と一致した適切な表現になるように気をつけてる。
そうしないと……義務が発生するからな。
(食べたことないけど)あそこのフランス料理は三つ星レベル(行ったことない)だったよ❗️
なぁんてなぁ。
ほら、実際に三つ星レストランに足を運ぶ義務ができるっしょ?
……あ!
私も使うわ、過剰な褒め言葉。
赤ちゃんにだけどね❗️
まぁ、ホントに心酔してんのなら1200字程度の作文、サラッと書けるよな……? 空白の業務用原稿用紙をたんまり買ってきた。やるよ。
ちなみにこのクソエッセイは現時点で875文字らしい。軟膏と心酔用VIPルームも用意しよう。ナイトパックならお安く借りられるぞ。
……あそこに見える冷凍の焼きおにぎり自販機はそそるな。一緒に食べよう。
🔔『もういいって』
私の友人に、興味がなければ話題を280°ぐらい変えるヤツがいる。
最初は『ふえっ⁉️』となるが、よくよく考えれば合理的な判断だ。私は私で『次はどのように面白く伝えようか』と頭をひねるキッカケにもなるしな。
とにかく、心の隅にでも↓の言葉を宿すべきだ。
『おっと、興味のない話をして悪かった。次いこう次』
そんでまぁ、冒頭の記憶力云々も、印象に残る伝え方さえすれば、必ずとは言わないが残るだろう。重要な事はさ、サラッと言っちゃいけんのよ。
とにかく私たちは、イカれた校長のような存在を……許してはならんのだ……
🔔『そう……なの、だろうか……?』
一個でも憶えてるか? 校長の話の内容を。
🔔『……』
……
(悠久経過中――)
……貧血で……誰か倒れても。
🔔『うん』
構わず話を続行してたな、校長は。
🔔『ああ……校長の【熱】にあてられたのだろうね』
そう……だな?