子どもの「小さな幸せ」のパワーが想像以上だった
子どもの文字で書かれた、その子の小さな幸せ。子どもという所属を抜けて初めて子どものすごさを味わいました。
子どもの不安
今日も大学院の講義を受講している時のお話、講義としては「子どもの不安」というテーマでした。
講義では、主に小中学校を対象とした担任の先生と生徒たちで
認知行動療法をベースに自分の感情、認知に気づき
より良い行動をしていけるようなコースが紹介されていました。
自分の感情、特にネガティブな感情、そしてその中でも不安という感情に
焦点を当てて、不安と上手に付き合っていくことを旅というロールプレイを通して学んでいくというものだそうです。
「勇者の旅プログラム」
https://www.cocoro.chiba-u.jp/yuusha/outline.html
小さな幸せに気付く宿題
そこで、授業だけでなく生徒たちに「自主トレ」と言った生活の中で考えてもらう宿題があるのですが、その1つに「ミラクルポイント(MP)」をためようというトレーニングがあります。ただの不思議なポイントではなく、Mはできるようになったこと(mastery)、Pはうれしかったこと(preasure)で、つまり、日常の小さな幸せに気が付いていこうという宿題でした。
小学生の小さな幸せの記録
そこで紹介されていたことが、小学生の字で書かれていた小学生の小さな幸せ。
「スイーツのつまみ食い。たのしかった」
「弟の宿題を学校の机の上に置いてあげた。心地よかった」
全てが同じ画面上の文字や本の文字では伝わらない、子どものうれしさが伝わる手書きの文字。
本当に幸せになりたいのか
子どもより長く生きている分、大人は様々な種類の幸せを味わっているはずなのに、
「小さな幸せに気が付きましょう」と書いてある本やサイトが消えることはない。
「小さな幸せに気が付きましょうって言ったって、
○○が少しできるようになった。嬉しい。
△△さんが挨拶してくれた。嫌われてない!
などをいちいち噛みしめていこうとか…。そんなことよりもっと考えて行動しないといけないことがある!忙しいのだ!」
と心のどこかで思っている人が多いからなのでしょうか。幸せになりたいのに、幸せを感じるプロセスをめんどくさがる。すごい矛盾。Wow
私もこの講義を受ける前までは、このグループのメンバーでしたが、
そんな私に彼女の手書きの幸せの記録は優し~く丁寧なパンチをくらわせてくれました。
「幸せになるって、かんたんかんたん!」、と。
子どもなのにすごいねって、何?
自分が小さい時、心の中では少しねじれた視点を持っていて、
「子どもなのにすごい!」と言って子どもである私達がすることなすことを特別視してくる大人の意図が理解できなかった。
「小さいのにできてすごいって何がすごいの。」と「「ありがとうございます。」と笑顔で返しながら疑問に感じてた。
疑問を持ちつつも、「小さいのにすごい!」
ってちやほやされるのも何年なんだろうと怖がりつつ・・。ここも矛盾。
そんなことを考えていたのに、見知らぬ小学生の文字だけで自分の「認知」「行動」が変わってしまうなんて、と驚きました。
子ども=特別な存在?
大人の視点からみた「小さい子」は、「純粋で無邪気な特別な存在」になりがちだけど、それは本当に赤ちゃんの時までのような気がします。
子どもは子どもなりに本当に様々な考えが頭や心に浮かんでいるし、すごい大人の顔色、表情、行動、事細かに観察している。
その辺りは大人も子どもも違いがないんだな、と今になって気が付きます。
常に大人の視点になるのではなく、たまには自分が小さいときにひそかに抱いていた感情を思い出しつつ、小さい子たちと接することが出来るようになりたいです。
あの小学生に見習って、私の今日のミラクルポイントは、
「アイスコーヒーがうまく作れた!最高!」
にします!