『Blow, Gabriel, Blow』について、続き。
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近頃は何でもありだね(Anything Goes)(7)
持続と展開
『Blow, Gabriel, Blow』のコーラスは、A(16小節)+A(16小節)+B(16小節)+B'(16小節)+A'(16小節)とでも言えるような構成になっている。Aセクションはそれだけで、小さな有節歌曲として成立する;
基本的にはこの16小節の小さな歌を5回繰り返して、ひとつのコーラスとする、そういう構成だ。ただし、B、B'とした部分では同じメロディを並行調(Cマイナー)で歌うことになる。B’はAに戻るために(Ebに対するドミナントで終わる)。ソナタ形式などで言うところの「展開部」のようになっていて、Aと違い、この16小節だけで有節歌曲のひとつの歌としては成立しない。
付け加えて、この歌の面白いところは、この歌が歌われる場面や文脈を知らなければ、曲も歌詞も本当に教会でそのまま通用してしまいそうなところだ。