平塚大会を終えて
関係者の皆様
平塚大会お疲れ様でした。
やはり公式戦は良いですね!
引き続き感染対策は万全に、安全に大会が開催されることを願っています。
選手が活躍する舞台を作ってくださりありがとうございます!
さて、コロナとはこれからもしばらく付き合っていくことになりそうですが、もし有観客+規模の大きい大会が開催できるようになったら個人的にこうなると良いなぁと思うことを勝手に、そう勝手に呟きたいなと思います。
こうなった方が楽しいよなと思う個人的な案です。
テーマは3つです!
①まずは大会参加チーム数を増やす!
これは多くの方が思っていることじゃないでしょうか。
案というほど大袈裟なものでもなく、当たり前のことですが、事実8チームでの開催が多いのでチーム数を増やすことでエンターテイメントとして面白くできる要素のひとつだと思っています。
あの試合もこの試合も観たい!となって欲しいわけです。
コート数や会場の大きさによってチーム数を多くできない大会もあるとは思いますが、トップツアーというカテゴリーならできれば12〜16チームが参加できる形式でやりたい。
(増やせるならもっと多くてもよいが、トップツアーというカテゴリーだとこれぐらいかなと。)
チーム数をなぜ増やすのか。
理由ってほどではないけれど、チーム数が多い方が色々な対戦が見れて面白いですよね。
8チームだと同じ対戦カードも多いし。
参加できるチーム数を増やし参加できないチーム(最近ではポイントが足りない若手選手が多い)が試合でしっかり経験を積み、チームとして個人として技術を伸ばし活躍する機会を多く作る。
やはり試合ができないと。
この若手選手が試合に出れていない間、彼らが成長するチャンスを日本として捨てていることになります。
これちゃんと考えないといけない要素だと思います。
今いる選手は10年後もトップでいる保証はなく、これから戦っていくのは間違いなく次世代の彼らなんです。
そもそも8チームは少な過ぎる。
と個人的には思ってます。
メインドローが8チームならせめて予選を設けるとか。(以前あったサテライト大会で優勝したらトップツアーに出れるは個人的に好きでした。)
強化を謳っている大会で8チームだけで同じような対戦ばかり、本当の意味で強化になるのかなぁと思うのです。
(強化になる時も勿論あるんだろうけど選手次第になってしまい、仕組みで継続的に強化しているとは思えない。)
そしてこれは完全に主観的な意見で、チーム数を増やすというテーマから少し脱線しますが。
日本の場合は国内大会の延長線上に国際大会はありません。
国内で優勝したから国際大会でも勝てるはイコールではないのです。
全く別物です。
お金を渡して国際大会行って頑張っても良いとは思いますが、国内大会のやり方でも強化につなげられると思います。
コロナ禍ですぐには難しいですが、インターナショナルワイルドカードで来てくれるチームを積極的に探してみるとかも面白いんじゃないかなと。
アジアにも良いチームはいっぱいいるし、日本に行きたいと他国の選手はよく言ってくれるので。
過去にアジアからはオーストラリア、ニュージーランド、インドネシアなどが国内大会に参加してくれましたがやはり大会のレベルが上がるし、国対抗戦というかいつもより盛り上がります!
エンタメ要素です。
おそらく日本の大会情報が少ないだけで、賞金もいいと思うし、日本の大会に来て下さい、日本はオープンですってことを伝えて日本に来てもらいましょう!
国内外から参加チームを増やし、大会のレベルを上げ、選手のレベルアップも図り、エンターテイメントとしても盛り上げる!
これやりましょう!
②次に大会の形式を変える!
ここ数年シングルエリミネーション(トーナメント戦で一度負けたら終わり)が多いですが、個人的にはダブルエリミネーション(敗者復活戦あり、2回負けたら終わり)や、2014年か2015年のシリーズAのように、16チームのプール戦の後トーナメントがいいなと思います。
大会の形式を変えるのは単純に試合ができる回数を増やすことが目的です。
シングルエリミネーションでは負けたら1試合しか出来ない。シードが低いうちは格上と試合をして負けて終わりというパターンがやはり多い。
そこ頑張って勝てよはちょっと違って。
ちゃんと強化できる仕組みを作ってからの話。
ダブルエリミネーション、もしくはプール戦だと負けた反省を活かしすぐに試合で試すことができる。
めっちゃシード上には勝てないけどシードが近いところだと勝てるチャンスがあるとか競った試合ができるなどなど。
イメージしてみて下さい。
1大会で1試合で終わりか最低でも2試合か。
経験値は単純に倍です。
プール戦だと4チームプールだと最低でも3試合。
経験値は…ちょっと強引ですが、3倍です。笑
やはり試合という生の経験値を増やすことで人は成長すると思いますし、自分自身も選手時代ダブルエリミネーションで試合数をこなし揉まれた時に成長してると感じました。
FIVBのワールドツアーが2017年からスター制に変わりダブルエリミネーションではなくなり、試合数が少なくなる流れになりましたが、それはそれ。
世界の流れをつかむ、理解するのは大事ですが、国内大会でも試合数が少なくなる方向で進めていくことが果たして強化につながるのかはこれまた疑問です。
コンチネンタルカップでアジア1位になろうと思ったらファイナルフェーズでは最大3日連続2試合ずつ戦える体力が必要になります。
そして日毎に対戦相手は強くなります。
日本の国内大会は国際大会よりもタフな形式で行われているから、そこで戦い続けている日本の選手はタフだ!
国際大会は国内大会よりスケジュール的に余裕があるから体力的に余裕がありパフォーマンスが良い!という風に大会形式で強化できる部分が少なからずあるんじゃないかと個人的には思うのです。
考え方が昭和ですか?笑
普段の国内大会の形式がハードで鍛えられているから、最後まで戦い抜ける。
その方が選手も幸せだと思うんですよね。
本当に大事なところで足が攣って終わりとか疲れてパフォーマンス悪いは選手も望んでいないと思いますし。
ルール上、足が攣ってもタイムアウト取れなくなってしまいましたし。
国内大会の形式がハードになったら足攣るやんってことになりますが…いつか来る本当に大事な選手の未来への投資になればいいなと。
考え方がやっぱり昭和ですが、勿論、無茶な試合数をこなせと言っているわけではありませんよ。
日本として強化につながる試合形式を模索しましょうということを言いたいのです。
1日2〜3試合パフォーマンスを落とさず戦える体力が最低でも必要かなと個人的には思います。
③ワイルドカードについて
ワイルドカードは、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる推薦枠です。
協会だったり、スポンサー様だったり、開催地推薦枠だったりするのですが、手持ちのポイントだと参加できない有望選手がワイルドカードで大会に参加することがあります。
平塚大会においては『アクティオ・ワイルドカード』で大学選手権で優勝した大学生チームが男女1チームずつ出場しました。
大会協賛社がこれからのビーチバレーボール界を支える若手選手をバックアップしたいという想いから新設されたワイルドカードのようです。
先程、大会参加チーム数を増やすのところで太字で書いた『若手選手が試合に出れていない間、彼らが成長するチャンスを日本として捨てていることになります』という自分の想いとも重なる部分もあり共感できます。
試合の内容は詳しく見れていませんが、実際に大会に参加してガチンコで試合をして得た経験をこれからに活かしてもらえたらと思います。
きっと上手くいかなかったことの方が多かったと思いますが、当然です。笑
それはセンスとかどうとかの話ではなく、経験もありますが、諸先輩の方がビーチバレーボールという競技を生業として、日々ビーチバレーボールと向き合い、研鑽を積んできた時間が違うからです。
そこにどう食いつくのか、どうやって倒すのかを考え、日々のボール練習とトレーニングに時間を使う。
自分自身の未来に自分自身の時間を投資するのです。
そしてその投資をする為には環境もありますが、ビーチバレーボールで生きる『覚悟』です。
そんな若者がこれからどんどん増えていくビーチバレーボール界になってくれたらいいなと思います。
まとめ
3つのテーマを個別に見てきましたが、自分自身の中では全部密接に繋がっています。
ワイルドカードにより次代を担う若手選手が大会に参加できるのは良いこと。
若手選手が何歳から何歳までかという定義が分かりませんが、大学生選手の2、3年歳上の若手選手が数多くいることも事実。
この世代が大会参加できていないことが勿体無いのです。
これらの若手選手達が参加し続けることができる大会の形式だったり、ワイルドカードだったりを仕組みとして創ることが本当に大切だと思います。
参加し続けることができる。ここ大事です。
まず大会参加チーム数を増やすことで8チームだと出場出来ない、現時点でポイントが足りていない若手選手が試合をすることができる。
大会形式を変えることで1試合で終わりではなく、2試合、3試合することができる。
平塚大会の大学生チームももう1試合出来たら更に得るものがあっただろうし、もしかしたらセットを取るとか勝利するとか可能性はなきにしもあらずです。
(男子に限っていうと次の名古屋大会に彼らは出場しません。ほらもう勿体無い。)
その可能性を大会の形式で奪ってしまう(勿論開催してる側は奪っているつもりはないですよ)のではなく、可能性を広げてあげることができる大会になるといいなと思います。
参加チーム数の増加、大会形式で試合数を増加させることでワイルドカードの使い方も変えられると思います。(個人的にはワイルドカードで若手選手が参加できることは賛成ですが、8チーム大会においてのシーディングについては疑問があります。)
トップツアーなので賛否はあるでしょうが、更に若い高校生世代が出場するとか、インドア選手でビーチバレーボールに興味がある選手に使うとか、先述したインターナショナルワイルドカードとして使用するなどなど。(育成、強化に対してワイルドカードを使用。)
東京オリンピックは開催国枠があったから日本から出場できましたが、パリオリンピックからは最低でもアジアNo.1にならないと出場できません。
日本のビーチバレーボール界のトップレベルの引き上げと共に底上げが継続的にできる仕組みを大会で創ることが大事な要素だと思います。
大会の仕組みで強化を図り、選手のレベルが上がる、プレーで魅せる、エンターテイメントとして盛り上がる。
そんな大会が増えることを願って今回は筆を置きたいと思います。
第4回ビーチバレーボール研究所はこれにて終了です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また何か気づきがあったら報告したいと思います。
現場からは以上です。