現役マーケティングコンサルタントのつぶやき_80対20を再考する
80対20の法則はビジネスでも有効か?
関係性マーケティングのコアの考え方の一つは、80対20の法則です。
つまり、パレートの法則ですね。
この法則を簡単に言うと、
少数の影響力が全体に占める割合が大きい。
つまり、少数とは全体の20%であり、その影響力全体の80%である。
ということですね。
つまり、この法則から考えると、全体の平均というのは、あまり意味をなさないということになります。
平均的な数値の標本が一番多いとは言えないのです。
なので、分布図で一番大きなかたまりが、もっとも多い層となります。
私は過去に統計学を勉強していました。
これは、データベースを使って分析するためには必須だったからです。
少数のロイヤルカスタマーが売上全体への影響が大きい
影響力のある少数というのが、顧客に例えると、「ロイヤルカスタマー」となります。
ロイヤルカスタマーからの売上が全体の売上の中では大きな部分になります。
なので、ロイヤルカスタマーを増やせば、全体の売上が大きく上がるという理屈になります。
でも、必ず影響力のある人は少数なのです。
何もフォロー瀬策をしていなくて、自然にロイヤルカスタマーの割合が20%だとします。
それを、21%、22%と少しその割合を増やしていこうというのが関係性マーケティングです。
1%や2%などの小さい数値でも、影響力の強い方なので、実際の影響力はかなり大きくなります。
ロイヤルカスタマーは必ずしも20%ではない
また、20%のロイヤルカスタマーも、何かの要素があれば、19%、18%または15%にまで落ち込むこともあります。
何かの要素というのは、強力な競合他社が現れたとか、商品に問題があったとか場合も含まれます。
この法則の基本は、少数が全体に与える影響が大きいということです。
関係性マーケティングでそれだけ優良顧客を増やしても80%とかになることはありません。
しかし、30%や35%になる可能性は十分あり得ます。
実際に私の顧問先では35%に近い会社もあります。
もちろん、優良顧客の定義をどうするのか?にもよりますが。
私がコンサルティングしていたある会社は、「私の顧客はパレートの法則には合致していない。」と言っていました。
つまり、多くは平均的な顧客であるとのことです。
そこで、私は顧客情報を分析して見ました。
確かに、80対20の割合にはなっていませんでしたが、65対35程度の割合でした。
つまり、少数が全体に対する売上の割合が大きいのです。
顧客分析をする際に、平均値を見て戦略を検討するというケースが多いと思います。
しかし、それは、失敗する戦略を構築する可能性が高いです。
なぜなら、前述した通り、パレートの法則によると平均値はあまり意味をなさないからです。
このような分析をする際は、中央値や最頻値を見る方が良いでしょう。
これらは拙著の「統計学マーケティング」に詳しく解説しております。
こちらは、中小企業のCRMである関係性マーケティングの実態も紹介しています。
それでは、本日も良い一日を!
(自己紹介)
CRMを中小企業にも無理なく、導入、運用でき、かつ効果的な「関係性マーケティングDX」のコンサルティングをしています
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