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【ある通販会社の関係性マーケティングの物語】

10年ほど年前のことです。
ある通販会社よりコンサルの依頼がありました。

早速、顧客情報の確認をしました。

多くの会社はマーケティングに使えるデータベースはありません。


当然ながら、顧客データベースは存在しておらず、あるのはショッピングカートに残る受注データと、メールで注文されたデータだけでした。

その会社はどのように集客してきたかと言うと、SEOのコンサルと契約してSEO対策をしていただけでした。

マーケティングは思いついたらメルマガを配信するという状況で、最近は数ヶ月、メルマガ配信はされていないようでした。

一応、メインサイトで無料サンプルの注文を受け付けていました。

無料サンプルからの新規顧客への獲得(つまり本商品を購入した顧客)は5%程度でした。

私がまず着手したのは、顧客データベースの構築です。

バラバラになっている顧客情報を整理する


バラバラになっていた受注データを一つにまとめ、顧客別に購買データを整理しました。

誰がリピータで新規顧客なのかわからなかったからです。

実際は、このような作業はコンサルがするのではなく、専門の業者に依頼するのが早くていいのですが、この会社には、その費用負担がどうしても無理ということで、仕方なく私がすることになりました。

私もこの時点で断ってもよかったのですが、困っている人が助けを求めているのに、断ることができないというお人好しの性格が災いして?お助けすることになったのです。

しかし実際に作業すると、データの内容はぐちゃぐちゃで規則性が全くありません。

機械的にデータを整理できればいいのですが、ここまで無茶苦茶だとそれができず、ほとんどが目視になります。

ようやくマーケティングに使える顧客データベースになるまで半年はかかりました。

見込み客から顧客へのステップアップ( MA)


まずは、無料サンプルの見込み客を顧客にステップアップするための施作をしました。

まずはステップメールの作成です。
ご存知と思いますが、ステップメールとは、いくつかのメールがシナリオに沿って、スケジュール通りに順に配信される仕組みです。

そのステップメールとDMをミックスさせます。

ステップメールでDMを配信することを予告し、DMが着いたあたりの日程で、「手紙を送りましたが確認いただいたでしょうか?」といった内容のメールが届くように設定されています。

メールの設定は面倒なだけで、費用はほぼかかりません。
しかし、DMは印刷費用や送料などがかかりますので、ここぞという時に発送することにします。

なぜなら、メールだけでは訴求力が弱いからです。

昨今ではネット社会なので、リアルな媒体での訴求は減少しています。
そこがミソなのです。

競合が必死にネットで訴求している時は、家庭の郵便受けはガラ空きです。

競合が少ないので、インパクトが大きいのです。

実際にこの見込み客からの顧客へのステップアップ施策は5%から16%に一挙に増えました。

今後、この施策は結果を見てブラッシュアップしていくので、さらにアップするでしょう。

こうして、この会社の関係性マーケティング施策の第一歩が始まったのです。

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【写真の内容】
数年前なので、どこのホテルか覚えていませんが、池袋のホテルに宿泊した際に朝食ビュッフェをいただきました。

味噌汁っぽいものが二つ写っていますが、一つはうどんかおそばだと思います。

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