アマチュアピアニストが体力欲しさにホットヨガを始めた話
体力がない!痩せてもなかなか筋肉がつかない!と、駆け込み寺のようにホットヨガに通い始めて2ヶ月が経過。
身体とピアノに変化が現れるまでのログを書いてみた。
演奏はスポーツである
なんでヨガ行き始めたの?と思う人もいるでしょう。
演奏のために体力をつけて、インナーマッスルを鍛えたかったからです。
ここで「えっ?ピアノってそんなに体力使うの?」と思う人も多いはず。
そんなみなさんにまずは言わせてほしい。
演奏はもはや芸術を超えたスポーツ。
ピアノは腕と指、ペダルを踏む足先だけ動かせば良いと思われがちだし、身体を思い切り使った演奏を一種の「パフォーマンス」と思われることも少なくない。
実は「ピアノは背中から弾く」と言われているくらい、肩甲骨から指先を動かすので、椅子に浅く座っていながらも、腰から上はほぼ常に動いている状態。
更に下半身も右足はダンパーペダルを使っているので、左足と右足のかかとで身体を支えていることになる。
左足でソフトペダルなんて使うときには、下半身は両足のかかとしか床についていない。
つまり、身体を支える体幹がしっかりしていないと、動く上半身を支えられないのです。
さらに言えば、ステージの大きさに関わらずスポットライトは暑いし、女性は洋服の数倍の重さはあるドレス、男性はスーツやタキシードなので、余計に体力を使う。
これはどの楽器にも言える。
そんな状態で約2時間のソロリサイタルなら、MCや休憩時間を入れても1時間半ほどは演奏(運動)していることになる。
では、鍛えれば良いのかというと、そんな単純な話でもない。
無理な運動でかえって身体を傷めてしまったり、いい音を出すにはある程度の脱力が必要なのに、力で音を出す癖がつくことも。
でも、私はピアニストにしては体力がない。高校時代から体力(特に持久力)は問題視されていた。
せめて演奏中は途切れない体力がほしい。
過去最長の演奏時間になる演奏会
体力がないと言いつつ、激しい楽曲を弾くことが多い私。
これまで人前で演奏する機会は発表会がメインで、演奏曲数も2〜3曲なので、自宅で体幹トレーニングやストレッチをする程度で持ちこたえてきた。
ところがどっこい、11月に演奏会を控え、プログラムの演奏時間を計算したら、アンコール含めて約40分になると判明。
高校時代、音大受験の曲をすべて演奏したとき⋯約30分。
4年前に師匠の門下発表会で複数曲を弾いたとき⋯約30分。
3年前にベートーヴェンの悲愴を全楽章演奏したとき⋯約20分。
ピアノソロでは人生最長。
演奏会を乗り切るには体力向上が必要不可欠。
ピラティスとホットヨガの体験無双
宅トレはちょっと腹筋ができたら軽率にサボるので何かに通いたい。
そこで思いついたのが ヨガ or ピラティス !
周りの音楽人やモデルの友達、大好きなK-POPアーティストがどちらかに通っているから、という安直な理由。
思い立ったら即行動!
通えそうな距離のスタジオを探しまくり、金額や入会特典をリスト化。
GUでトレーニングウェア、SHEINでヨガマットとフォームローラーを購入。総額1万以下で形だけは整った。ありがとうGU、ありがとうSHEIN!
あとは行くだけ。週1ペースで体験レッスンの予定を入れていった。
無双の結果、ホットヨガに決定
受けたマシンピラティスやホットヨガの体験は約1ヶ月で5〜6件。
自分の体質や演奏のことを考えて、ホットヨガに通うことに決めた。
あちこちに行った私の所感。
ホットヨガ
滝汗かく!レッスン後は身体も気分もスッキリ!強度高くてもいけそう!
ひどい筋肉痛にならないから、ヨガレッスン後や翌日の練習も余裕!
気になるのはスタジオやシャワールームの衛生面とアメニティ。マシンピラティス
初心者向けのレッスンではマシンのおかげでトレーニング中の身体への負担が少ない。音楽に合わせて動くのが楽しい。
気になるのは、そこまで汗はかかないものの、シャワールームがないことと、翌日以降の筋肉痛がひどいこと。
ホットヨガに通う決め手になったポイントはこの5つ。
生活リズム的に1日中、ほぼ同じ姿勢なので血流を良くしたい
自律神経がすぐ狂うので、体質改善したい
筋肉痛になっても練習にほとんど影響しない
演奏時にも必要な呼吸に意識を向けられる
プログラムが豊富なので、筋トレもストレッチもできる
特に呼吸は腹式呼吸と胸式呼吸の両方を身につけられる点が、演奏時にも役立つと見た。
演奏時は
腹式呼吸=緊張緩和、テンポ感を作る
胸式呼吸=全身を使って音を鳴らす、体幹に力を入れて上半身を支える
てな具合で両方必要になるのです。
通うと決めたスタジオは私にとっていいことづくし。
月額1万ちょっとで通い放題&水素水飲み放題&ウェアやタオルのレンタルあり!
溶岩石スタジオでお肌もツルツル!
スタジオやシャワールームの衛生面しっかりしてる!
週に1度マットピラティスのレッスンがある!
同じ先生、同じレッスンでも内容が微妙に違うから飽きない!
予約しなくていいから、仕事帰りにふらっと行ける!
入会した途端、週3〜4回の頻度で通い始めた。
通い始めて、早くも効果が出てきた
通い初めて10回ほどヨガとマットピラティスのレッスンを受けた私に、早速効果が。
肩や首のコリが和らいで、腱鞘炎が治った
実は6月末くらいから、右手人差し指と左手首が腱鞘炎になり、絶妙な痛みに2ヶ月近く苦しんでいた。
右手人差し指を曲げたり、ペットボトルの蓋などを握ったりすると痛い!
左手をついたときに手首が痛い!
てな具合で日常生活にも少し支障が。
接骨院の先生によれば、原因は肩こりや仕事からきてるらしく、これまた厄介。
体験に通い初めてすぐ左手首の腱鞘炎がマシになり、3回目の体験後にほぼ完治。
その頃には右手人差し指も痛みが和らいでいた。
ヨガってすげえや!!
行きつけの接骨院の先生も「ヨガ始めて筋肉が柔らかくなってきたし、血色が良くなったね」と。
短期間でそこまで成果が変わるとは。運動ってやっぱりするもんだな。
ピアノのレッスンで褒められた
師匠と先輩、それぞれのレッスンでムソルグスキーを弾いたところ
師匠「姿勢と重心が安定してていいね」
高校の先輩「脱力、ちゃんとできてるね!いい音出てる!」
と、2人から褒められた。
師匠のレッスンでは「今まででいちばん良いんじゃない?」とまで言ってもらえた。
自分で練習していて気が付かないこともあるもんだ。
坐骨で身体を支えてまっすぐ座る姿勢、自分の呼吸に意識を向けて心を落ち着ける、関節のひとつひとつをゆっくりと動かす…ヨガの基本動作の全てはピアノに必要なことだった。
今までいかに技術に頼り切った無意識な演奏をしていたのか…
撮影でフォトグラファーさんに驚かれる
9月にモデルとして、初めてお会いするフォトグラファーさんとの撮影。
ポージングもわりとハードなので、撮影翌日は全身筋肉痛で廃人になることも多いポートレート撮影。
今回の撮影は私の大好きなVivienne Westwoodのセットアップとドレスで。
気合いを入れて指示されたポージングをしていたら、フォトグラファーさんからこんなことを言われた。
「そのポージングをキープできるモデルさん、今までいなかったですよ」
確かにキツいポージングではあったけど、余裕でキープできた。
いただいたデータを見ると反省点は多いけど、ここでもヨガで鍛えられた体幹の強さが発揮できていた様子。
通い始めて2ヶ月、自分と演奏に少し自信がついた
体験無双期間から2ヶ月半。通算30回ほど通った結果。
目に見えて、気になっていた肩周りやお腹周り、顔周りがシュッとしてきて、会う人たちから「痩せた?」と言われることも多くなった。
実際のところ、筋肉量が増えているせいか体重はあまり変わっていないのだけど。
私が行っているスタジオのレッスンは強度が1〜3。
最初はレベル1〜2を中心に受けていたのが、レベル3も受けられるようになった。
しっかり体力と筋力がついてきて、気持ちが沈むことが少なくなった。
ヨガはポジティブになれるとよくいうけど、本当にそうだと思う。
今までは「練習しないと死ぬ」という勢いで、がむしゃらに練習してなんとかしてきた。
練習に行き詰まるとイライラしだすけど、それもほとんどなくなり、行き詰まったら練習をやめて、夜のヨガレッスンで気持ちを切り替えるほど。
人前での演奏にも変化があって、緊張して手が震えてきても腹式呼吸で身体に酸素を送ることを意識できるように。
演奏中に体力が切れてきても、力まずに胸式呼吸を使って重心を保って体力を絞り出す方法も身についてきた。
いつも本番になって緊張したりテンションが上がると身体がガチガチになったり呼吸が浅くなることで崩壊して、毎回打ち上げは反省会だったのに。
【結論】ホットヨガは体力もつくしダイエットもできるし、ポジティブになれる!ピアニストにはオススメ!!
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