カタールのメンバー発表の感想・中山離脱とSBの件
メンバー発表が11月1日に行われて、さて何どう意見を書こうかと思ってましたが、11月2日の試合で中山選手が。。。
SB
カタール大会に選ばれた選手(順不同・出場無し、ケガで離脱も含む)
長友・酒井宏・山根・中山(11月2日の試合で負傷し、今季中の復帰は絶望)
上記以外の4年間で選ばれた選手(順不同・出場無し、ケガで離脱も含む)
*クラブでのポジションより代表での起用ポジションを優先
西・佐々木翔・松原健・岩田・小池龍・室屋・安西・杉岡・古賀・小川諒・菅大輝・原輝綺・橋岡・菅原・山中・車屋
ハダースフィールドの中山選手が負傷し、W杯本大会までの復帰はおろかシーズン中の復帰も絶望との事。そうなると代わりの選手をどうするかですね。はっきりいって一番危惧していたことが起きました。以前も私はこのLSBのポスト長友問題について述べました。良ければ下記参照してください。
https://note.com/yasunari0926/n/n5430bf06aea8
36歳の長友がいいパフォーマンスだとしても代わりの選手を複数名いつでも使えるようにしましょうということです。これをやっていれば中山の代わりに誰々をといえるのですが。
森保政権下になって余りにも試された選手が少ない。
山中、車屋、安西、杉岡、菅、佐々木、小川諒、古賀、伊藤洋といった選手がここで起用、検討されてきました。
個人的に感じる全員の寸評。
①長友より攻撃に個性のある山中は代表デビュー戦でインパクトを残し、欧州行も噂されましたが、浦和移籍をきっかけにポスト長友レースから離脱。攻撃的な左利きのSBという長友という違った個性の活かし方が監督が用意できず。
②車屋も川崎で徐々にCB的な起用が増え、クラシカルな攻め上がりを求める森保氏が生かせず離脱。川崎でSCBとSBの中間的な役割を務めており、そういった思考の監督であれば起用もあったでしょうが現体制ではそうならず。
③安西が長友に最も近いスタイルでその枠を務めるかなと思わせ欧州でも実績を重ねていたにもかかわらず、なぜか鹿島復帰後20年10月以降は呼ばれず。
④杉岡はコパでデビューしたが鹿島移籍後は苦戦していた為、五輪を含めて呼ばれず。湘南で再生し始めたのでe-1の2022で帰ってきましたが時にすでに遅し。
⑤菅はコパで初選出、e-1の2019でデビューを果たすもクラブでWBをやっている彼の最適な使い方(森保氏が広島で成功したWBで使われていれば)代表でも使わず。攻撃力が存分に発揮できない。守備も半端という評価でその後は呼ばれず。
⑥小川諒は国内屈指の攻撃的SBとしてJで活躍。サイズもあったため21年度にデビュー。プレーも安定しており、得意の精度の高いキックをみせる。安西以外の候補では最も可能性を感じさせ、ポルトガルでも出番を徐々に増やしています。長友起用に偏った監督によって活躍する機会を得られなかった一人。
⑦古賀は長友の以前にFC東京と代表で活躍していた徳永にプレースタイルも近く、サイズもありCBにも対応できる。守備面や高さを優先する外国人監督(森保氏も近い思考を持つ)なら杉岡と彼は寵愛をしてもおかしくはなさそうなタイプ。e-1・19年でも選考されているが可変サッカーやポジショニングの流動性を求めるサッカーでなかったためか残れず。
⑧伊藤洋は今回カタールメンバーによばれていますし、追加を無視すると現時点で唯一の候補です。ただ元々はDHのゲームメイカーですし、所属で起用されているのもCBがメインです。当然現代サッカーではSBにも司令塔的な資質が求められその点は適性はありますが、上下運動や守備での対応などが中央とサイドでは当然のことながら異なります。いくらブンデスでやっているとはいえSBでの経験値が余りにも少ない状態でいきなりドイツやスペイン相手に活躍ができるとは思わないのが妥当でしょう。
⑨佐々木翔は4年で中山以外でずっと定期的に呼んでいました。広島時代の教え子でもある彼です。守備対応やサイズが大柄でもないのに競り合いに強い等は国内屈指の選手で魅力的ですが、パスやクロスの精度などの攻撃面の貢献がSBとカウントするには能力的に低いです。3バックのSCBをやるなら計算できますが4バックのSBとしては物足りなさは否めません。
⑩旗手、センスと技術、サッカーIQがあり川崎でも五輪代表でもLSBでもプレーしてきた実績があります。招集待望論がずっとあった選手でなぜか最終予選でも試合に一度も出ず。セルティック移籍後にようやく代表デビューを今年に入って漸くしていました。柴崎がスペインで4年前よりも輝きを失いながらも好調な彼よりカタールメンバーに呼ばれたのは多くの人の批判の要因になっていました。ただしセルティックで器用されているのはDHやIHなど中盤である事と森保氏が呼んでこなかったためAマッチ経験自体が少ないのが気がかりです。ただCLや欧州での経験がある為そこまでぶっつけ感は少ないかもしれません。
追加招集が数日後発表されると思います。おそらく旗手か佐々木翔がよばれるでしょう。前者なら奇しくも監督が無視してきた川崎勢が増えます。当然同クラブが取り入れているポジショナルの概念やポゼッションスタイルを結局のところは認めているという事になるでしょう。後者であれば3バックのっ戦い方すら用意を4年間でしていないのにも関わらず教え子を重視するという暴挙に出ている指揮官として後世に悪い意味で名を残すと思います。右の菅原をよんで酒井宏をこちらに回したり、原口を呼んで前線の数を増やすなら余計に無計画さが際立ちますが。