2023年5月 U20W杯を終えたファンの勝手な感想⑥CBのこと
CBは文句なしのメンバー選考だったかと思われる。
J1で優勝争いをするような立場の川崎でレギュラーを張り始めている高井、4部とはいえ欧州挑戦したブンデスで年明けからはレギュラーをつかんできているチェイス、 柏で数試合ではあるが先発歴のある田中隼の3名は誰が選んでも問題はないと判断できる。
アジアの大会では活躍した清水の菊地の選考はどうだっただろうか。確かにCBは専門性も高く、突破され ると失点に当然つながるポジションである。しかしながら4名選ぶ必要はあったのだろうか。過去の大会でも4名ないしそれ以上の人数を選んでいることはある。
ただしDHやSBなど他のポジション兼任のタイプを読んでおくならまだしも今回選ばれた4名はいずれも専任タイプである。
A代表のW杯やアジアカップは23名選べるのでそれでも問題はない。21名しか選べないこのカテゴリーでは2名ほど削らないといけない為、ユーティリティでなければ人数を割くのはもったいないといえる。(菊地自身が今大会でGK以外で唯一出番がなかったことからも検討に値する)
高井をこの世代で最も信用がおけるためスタメンで使うの問題はない。 チェイスもCBとしてのポテンシャルは冨安を超えることができる可能性もある。ブンデス4部相当でプレーしている彼とJ1で少しずつだが出番を得ている田中隼人は明確に差を付けれる程の実力差は 現状はお互いにないだろう。そうなるとSBに専門の選手を一人起用し、高井はCBで使うべきだった。世代で1番いいCBを本職で使わないというのはどう考えても監督の愚策である。
冨樫氏はヴェルディを中心に育成年代の指導者経験はあるが国際大会での経験も少ない。ヴェルディトップの監督時代もタイトルやリーグ戦での好成績の実績などがない。世代別代表の畑でもなく監督として選んだ理由が不明瞭である。
大会後に(何度も海外遠征を繰り返しても、W杯の本番という戦いの強度、雰囲気、コンディションを含め、立った人間しかわからないことがある。選手がそれをどう消化して成長してくれるか)といった主旨の発言をしているがはっきりと言って言い訳である。
何度も言うがU20はどこの国もアマチュア・ユースが大半の公正であるプロではない最後の世代別の大会である。
それであればもっと思い切ったメンバー選考や布陣・作戦を組めるはずである。菊地が清水ではあまりでていないのなら同じような立場の選手を呼んでもよかったのではないだろうか。
工藤、松村晟、尾崎、吉田温、東廉、土肥、松長根などは少しではあるが菊地と同程度の出場はしていたし、大学組の原、諏訪間、岡英、小澤らも候補だっただろう。
U17時代からの積み重ねや連携の構築、そもそもの国際経験、準備期間の少なさなどもコロナ渦中直撃世代で準備、指導などができていない。だがそれは他国も同じであり、フィジカルに恵まれている180cm後半以上の選手が大勢候補にいて枚挙にいとまがない年代である。チェイス以外にもヴァンイヤーデンは興味深いだろうし、竹内や東は左利きという田中のライバルになりうる。それくらい恵まれた人材のベストを見いだせず大会挑んだ監督や教会側の考えの甘さに本当に不信感を疑問を抱かざるを得ない。
実際の選考メンバー
菊地脩太 03年/180cm 清水
田中隼人 03年/188cm 柏
Cアンリ 04年/183cm シュツットガルト
高井幸大 04年/192cm 川崎F
仮想の変更後メンバー
田中隼人 03年/188cm 柏
Cアンリ 04年/183cm シュツットガルト
高井幸大 04年/192cm 川崎F
考えられた主な他の候補
松村晟 03年・183cm・湘南
原圭佑 03年・182cm。中央大
諏訪間 03年・185cm。筑波大
工藤孝 03年・181cm。藤枝
石井大 03年・189cm・ヴィア三重*湘南
尾崎 03年・185cm・神戸
波本頼 03年・188cm・金沢
竹内諒 04年・187cm・クリア新宿*鳥栖
小澤晴 04年・184cm・明治大
池谷銀 04年・181cm・筑波大
行徳 04年・185cm・名古屋
東廉太 04年・189cm・FC東京
松長根 04年・179cm・川崎
ヴァンイヤ 04年・194cm・横浜FC
土肥幹 04年・184cm・FC東京
平井佑 04年・192cm・福岡大