詩歌:自由詩の子ども
すべての詩には謎がある
謎のない詩には詩はない
遠ざかる景色を部屋
の隅で感じ、コツコツ叩いた窓ガラス
「あなたの感官は、力学に従わない」
自由の葉へと落ちる陽だまり
葉脈を走らせ、空へ枝は伸び、歴史を経た
大輪の花が咲き、生き方に拘らない
新しい道を多くの子が選んだ…けどあなたは自由詩の
ことばかり書いて、古臭い詩語や隠喩で遊んでいるね
すっかり飽きたわたしは、もっと新しい仕事がしたい
未踏の音の霊峰に足跡をつけて、まるで詩の地球儀を
回しているようだ、孤独に地図を描いているみたいだ
根もとに眠る死者たちと密談をして、詩を囲んで昼寝
しながら生活する。寝汗を拭い、飯を食い、人を養い
「そうやって、この街で生きて、詩を書いていく次第だ」
*抱擁韻 abca/dbcd/efge/hfgh
詩を書くひと。押韻の研究とかをしてる。(@sagishi0) https://yasumi-sha.booth.pm/