空気がかなり読める犬
ジャスへ
「どうしても書けぬ。あやまりに文芸春秋社へ。」
という表紙の文字に魅力を感じて
『〆切本』っていうのを読んでみたの。
そうそうたる作家たちが、〆切に間に合わない言い訳をしたためている。
私もあやかろうと思って手にとったの。
何も言ってないのに、ジャスは〆切前になると
机のそばで静かに見守ってくれてたよね。
おしゃべりの途中でも、電話がなるとおしゃべりストップ。
煮詰まるとジャスを触ってた。
空気が読めるジャスに私は甘えっぱなしだった。
仕事中にジャマしてくる同僚をみると、
ジャスには気を使わせてしまってたんだなと今思う。
ジャスの観察眼にはびっくりさせられる。
何も教えてないのに、怒ったからというわけでもないのに、
ジャスは思いやりの塊で家族を見守ってくれてたね。
守られてる!っていう安心感をいつも私は感じてたんだよ。
家族が平和だったのはジャスがいたからだと思う。
あなたは我が家の国連大使!
大変な役割を担っちゃったよね。
我が家の平和の象徴はハトではなく、ジャス―あなたなのです。