スモウレスラーという逸材

 皆さまごきげんよう。本日はnoteご購入者さまからのリクエストである『お嬢に曙(あけぼの)のことを書いてみてほしい』にお応えしようと思いますわ。いつも読んでくれてありがとうございます。

 さてその方は今から10年ほど前の曙の試合を観る機会があったそうで、それを熱くわたくしに説き、リクエストしてくれましたわ。これを聞いてわたくしは素直に「面白い」とかんじ、書いてみることにしましたの。

 しかし、ただ曙について書くのではなくて、スモウレスラーという非常に面白い存在に比重を置いて、わたくしが気になっていることも書けたらと思っていますわ。

 スモウレスラーといえば、まずは、いわずと知れた力道山がいますわね。元関脇で、空手チョップを武器に人気が大爆発、国民的英雄となりましたわ。打撃が強く、馬場が空手チョップを脳天に打つのはどうかと提案したら、「バカモン!!!俺がそんなことしたら、相手が死んでしまうぞ!!!」と言ったらしく、胸板や肩口でも一撃必殺の威力があった空手チョップの凄味をかんじることが出来ますわ。

 次にラッシャー木村。国際プロレスのエースで、外国人にもひけをとらないラッシングパワーとほのぼのとした人格で愛された“気は優しくて力持ち”のイメージも強いレスラーですわ。

 新日本プロレスに乗り込んだ際に「こんばんは」と観客に対して挨拶した珍事件で有名で、後にマイクパフォーマンスが定着しますわね。しかしわたくしは「ジョージ・ゴーディエンコは本当に強かったなぁ」と昔の強豪レスラーを素直に称賛したエピソードが大好きですの。

 と言いますのも、木村が他のレスラーの強さを名指しで称賛したのをわたくしは他に知りませんの。これは逆にいえば、ゴーディエンコ以外のゴリ強トップレスラーは強さの爪痕をそれほど木村に残していないのかしら?木村どれだけ強かったんですの?と思わずにはいられず、幻想が膨らむのですわ。

 個人的には、1980年代後半の木村のゴツさはひく程で、わたくし、初めて木村の映像を見た際に、馬場の横にいるだけで「これは……、強いですわ……!」と愕然としましたのよ。不器用なイメージながら、ヨーロピアンのテクニックも目立たず見せることもあり、ブルファイターながらそれだけではない魅力がありましたわ。

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