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再建中の首里城城に沖縄の力強さを実感【沖縄県那覇市】

沖縄観光の目玉とも言える首里城。2019年の火災から5年が経ち、復元作業が進むその姿を見に行ってきました。琉球王朝の歴史と文化が息づくこの場所には、何度訪れても新しい発見があります。


守礼門から始まる琉球の旅

首里城の入口でまず目に飛び込んでくるのが「守礼門」。朱塗りの門に掲げられた「守礼之邦」の文字は、「礼儀を重んじる国」という意味を持ち、中国皇帝からの言葉が刻まれているそうです。ここから首里城の独特な文化と歴史を感じる旅が始まります。

石垣と門が伝える琉球の美意識

首里城全体を支える石垣は、琉球独特の美しさを持っています。日本の城ではよく見られる角張ったデザインではなく、曲線を多用しているのが特徴的。この曲線は、台風の多い沖縄で強度を増すための工夫でもあり、同時に美意識の象徴でもあると言われています。

いくつかの門をくぐって本殿へ


門を抜けるたびに、それぞれの名前に込められた意味や歴史を知ることができました。たとえば、「歓会門(かんかいもん)」には「心からのおもてなし」の意味が込められているそうです。

正殿と再建への取り組み

首里城の象徴である正殿は、火災で全焼してしまいましたが、現在、復元作業が進められています。再建のための仮設工事を見学することができ、作業の進捗状況や技術について説明もありました。完成予定は2026年の秋頃とのこと。この場で感じたのは、沖縄県内外からの支援の大きさと、人々の復興への熱い想いです。

再建中の首里城


有料区域で知る首里城の歴史

有料区域では、かつての正殿の内部を再現した模型や、火災以前の資料を展示していました。中でも印象的だったのが、焼失した正殿の柱の一部が展示されていたこと。それを通じて、首里城が長い歴史の中で受けてきた苦難と、それを乗り越えてきた沖縄の人々の強さを実感しました。

火災の恐ろしさが伝わってきます


石垣から眺める景色

城内を歩き回った後、石垣の上から景色を眺めるのもおすすめです。緑豊かな森や、遠くに見える那覇の街並み、そして青い海が広がる風景は、まるで琉球王朝時代にタイムスリップしたかのような感覚にさせてくれます。この絶景を背景に、沖縄の歴史と自然の調和を感じることができました。

琉球時代から変わらない海です


首里城は、過去の歴史を伝えるだけでなく、未来に向けて新しい物語を紡ぎ続けている場所です。再建中だからこそ見られる風景や体験も多く、訪れる価値があります。完全復元された首里城を見る日が今から待ち遠しいですが、その途中経過を楽しむのもまた一興です。

沖縄を訪れた際には、ぜひこの復興のシンボルを訪ねてみてください。琉球文化の魅力と、人々の力強さに触れることができるはずです。

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