やすこが「歌い人」を選んだ理由② ~エンタメとの出逢い編~
子どもの頃からピアノやお筝は大好きで
楽器を通して自分自身の世界観を表現することはとても楽しく幸せでした。
音楽やエンタメの世界は、自分自身を最大限に表現しても叱られない場所。
自分自身の心を解き放てる場所。
私にとっては安全な世界でした。
その中で、なぜ私が「歌」を選んだのか。
私にとって「声を出すこと」「歌うこと」は特別なことでした。
生まれつき音声として鳴らすことが難しい声帯を持つ私は、その事実を知る術もなく、もちろんその原因を知る由もなく、大人になるまでずっと声について悩んできました。
みんなが普通に出せてるその声は
私にとっては特別なものなのです。
そして「声」は世界で唯一無二のもの。
機能的な面でも当然そうなのですが、何よりも自分の心と身体が伴うことでその「声」が鳴り響くというところに私は魅力を感じ、自分には思い通りに鳴らせない事実にもどかしさを感じ続けていました。
私がいつか、自分自身にしか存在しないその「声」で表現したとき
その私の【声】を好きと言ってもらえたら【生まれてきたこと】に価値を見出せるのではないだろうか。
私の【歌声】を好きと言ってもらえたら【生きてきたこと】に価値を見出せるのではないだろうか。
そしたらもしかすると、私という人間がこの世に生まれ、今日まで生かされ続けている意味が少しはわかるのではないだろうか。
私がそう感じたのは、13歳頃のことでした。
そこから私は、歌い人を目指すことにしたのです。