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やすこが「歌い人」を選んだ理由① ~生き方編~

人はいつまで生きていられるか分からないけれど、私はずっと「自分はいつこの世から消えてもいい存在だ」と思い続けてた人間でした。
自分自身に生まれてきた意味も価値も何もない。
私なんて早く死んでしまえばいいのに。
……幼少期・思春期にそんな呪文が私を縛り付け、つらい思いを重ねてきました。

早くこの世から消えてしまいたいのに、そのたびに生かされる。
親や姉たちにも迷惑ばかりかけて、誰も笑顔にできない存在。
それなのに何故、私はまだ生きているのだろうか…。

「生きていればいいことがある」とか「生かされるのには理由がある」とか「神様は乗り越えられない試練は与えない」とか、啓発本に載っていそうな言葉は幾度となく私の前を通り過ぎ、そんなことを言う人たちは結局のところ、私の人生の責任なんて共に背負ってはくれない。

私が生きながらえている責任や重みは、私自身が背負っていかなければならないものなんだ。
そう決心したときに、ひとつだけ心に決めたことがありました。

神様や仏様の存在なんて知らないけれど、ただひとつ。
自分が死ぬときに、親に「この子をこの世に生んでよかった」と思ってもらいたい。
姉たちに「やすこの姉でよかった」と思ってもらいたい。
友達や仕事仲間も含め、出逢い関わった人たちに「やすこと出会ってよかった」と思ってもらいたい。

……けれど、私にはそんな価値なんてない。

そんなとき心の中で輝いたのが「声」と「歌」の存在でした。
唯一無二の「声」
そしてその「声」から発せられる「言葉のある歌」を愛してくれる人がいるのなら、こんな私にも少しの価値が生まれるのではないだろうか。

そこから私の「歌うこと」「表現すること」
エンタメの世界の扉が開きました。

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