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映画『ピクニック at ハンギング・ロック』感想…からの「カラダアソビ→ダンス」ワークショップ企画運営について思うこと

美大に通う娘の一推し映画、『ピクニック at ハンギング・ロック』を見てきました。刈谷日劇というとっても雰囲気のある劇場で。廃業したパチンコ屋さんの上にあり、怖いような鄙びた雰囲気も相まって、美しく不思議な映画の世界を堪能してきたのです。全編、本当に色合いも人も美しい。
 
それはいいんだけど、この映画、オープンエンディング中のオープンエンディング。厳しい全寮制の女学校の生徒と先生が、ピクニックの最中に謎の失踪を遂げるのだが、最後までヒント全くなし。実はこうなのでは、みたいな手がかり一切なし。推測しようもない、オープンエンディング。

最初はうーん…モヤモヤ…とか思ってたんだけど、パンフレットに“知らないでいることの強さ”みたいな文言があって、ちょっと開眼したかも。
これは私の今後の文学や映画の解釈の、エポックメイキングかもしれない。
長女で中途半端な浅い優等生風だった私は、これまで浅知恵で、人の気持ちをああかな、こうかなと決めつけては、思い通りにいかずイライラしたり、失望したり。
こういうオープンエンディングの作品を読んでも、自分の浅ーい知識の中で決めつけて満足してたり。

知らないままで、想像を膨らませ、いろんなこと考えたり、知らないことを耐えたりすることがいいんじゃないかな。予断と独断はいいことにつながらないんだな~とかしみじみ思いました。
映画はとにかく映像と、ザ・王道なクラシック音楽が良くて、また見に行こうかな。

さて、それが、私の主催企画するダンスのワークショップ、「カラダアソビ→ダンス」にどうつながるかというと。
このワークショップはダンサー・香取直登さんを講師に、本当にいろんなバックグラウンドの人が集まるワークショップです。間口は広く、敷居は低く、経験のある人もない人も、それぞれの目標に向けて、とにかく楽しく、というような。
それを多くの人に満足感を感じさせつつ、目標設定していく香取直登さんの進め方はとにかく偉大なんだなと実感。
私なんかが次はどんなワークショップやってもらおうと考えていると、参加者の気持ちを勝手に推し量り、この活動入れてもらおう、とか、いつも同じことじゃダメなんじゃないか、とか、聞いてもいない参加者の気持ちを決めつけ、ああでもないこうでもないと…

何を求めてわワークショップから何を得たと感じるのこそ、参加者の皆さんに開かれた部分。これまでの独断と予断に満ちた自分の浅さを省みる良い機会となったのでした。

これからはますます自由を感じてもらえるワークショップにしていきたいなあ等と改めて感じた良き機会になりました。

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