穢れとは

こちらのツイートを読んで「穢れ」について言霊の資料を引きながら考察してみた。

画像1

スレッド最後に書かれているように、このような風習については何らかの意図があるのだろうと思っている。

言葉の音の持つ純粋な意味から離れて、負のイメージが感じられることもあるけれど、風習に倣う行為によって守られていることもあるのではないか。例えば、穢れとされる状態にある女性に炊事をさせないことで、火事等の事故を未然に防ぐといったような。


まずは、言葉の音の持つ純粋な意味を知るために、資料から引用し要約したものがこちら。(資料の出典は末尾)
【ケ】
>暉(かがや)く火。これは火の作用面。(暉くことのないのが「正火の霊」といって火の本質面。ハ行がこれに相当)
>「異也」。(闇の中では物の形もわからなければ、この物とあの物の区別もつかない。)燈火の光があってはじめて[中略]見分けがつく。
>水が物を束ねたり、練ったりするのに使われるのにたいし、火には物を分かつ作用がある。

【カ】
>「暉火の霊」で、「影也」。
>カ行の言霊は、どれも暉(かがや)く火、つまり目に見える火。
>目に見える火のほうは「影の火」で、火の作用面を現す。ものを見えるようにする。

*濁音は「反」を示す。ケの次にカの反作用が用いられている。

【レ】
>ラ行の言霊は、一日の時刻でいえば、四つ時にあたる。 陽の気がまし、陰の気が潜まり、いちばん陽の気が盛んになる正午の九つ時の直前である四つ時というのは、午前十時頃のこと。
> 天地をあらわすアワにたいし[中略]入る息をからめてラリルレロと濁水が降ってゆく。
>涎也。唾也。

別の資料より
【ケ】放出する
【カ】チカラ
【レ】消失する
*濁音は「反」を示す

これをまとめると、目に見える作用面の火としての【ケ】、同様の意味を持つ【カ】の反対を示す【ガ】、陽の気が盛んになる直前を示し、また、濁水が降っていく意味の【レ】、となる。

物質世界から非物質世界の境界付近へと降りている状態である。

生理や妊娠の時は、個人差はあるだろうけれど、普段より注意散漫になる人が多いのではと思う。身体に於いての生命の発生に関わる機能に見られる性質。所謂「この世」にしっかりと軸足を置いている状態よりも「あの世」に近い状態になっていて、それをケガレと表した。

このことから、火や刃物などを扱う危険な作業にたずさわらせないために「穢れ」として遠ざけることが習慣化したのではないか。ともすれば排除されたとして否定的に捉えられがちな言葉かもしれないが、逆に、生命の大切な作用を守っていると考えることもできる。


もうひとつ、【ケ】の仲間の【キ】(気=ケ,キ)と、【カレ】(枯れ)とに分けるとシンプルかもしれない。

【キ】
カと同様に目に見える火。「氣也」。
(これはまた、「水火(イキ)也」ともしていますが、水と火が混じりあって固まる。凝る。本質面と作用面と二つある。)

気が枯れる。火事が出た後は火が放出された後なので、気(火の作用面)が枯れている。


言葉にはイメージが付き纏う。音の示す意味そのものを受け取る難しさを感じる。


資料:
コトダマート
カタカムナ思念表


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?