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【街歩き】大阪 船場 南船場あたり
大阪市中心部の通りは、京都市内と同じく
碁盤目状に道が配されている。
京都よりももう少し間隔が広いため、将棋盤
と言う人もいるらしい。
(と、いうことを以前タクシーの運転手さんに聞いた)
京都市内ほど細かく道に名前はつけられていないが縦の道は「筋(すじ)」横の道は「通り(とおり)」の名称がつく。
大阪市内を南北に通るメインストリートは
御堂筋、東西に走る道は中央大通りと言う具合だ。
その将棋盤の目の中心 中央区の船場周辺を歩いてみた
大阪の船場と言えばコテコテの大阪商人の街
と言うイメージが湧く。今もそのイメージが
残るのが船場センタービル。
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以前、確か『探偵ナイトスクープ』で取り上げられていたと思うのだが
とあるお店の女主人がなかなかに怖い人で、確か洋服屋さんだったと記憶しているが、お客さんが少しでも店先の商品を見ていると
「買わへんのやったら、触らんといて」と大きな声で客を叱るのである。
さらにエスカレートすると「汚い手で触らんといて!!」などと言ってたような
記憶がある。私も一度だけ前を通りがかって「これがあの有名な店か・・」
と思い見ていたら、かの女主人に見つかって「あんた何ジロジロ見てんねん!!」と言われ慌てて退散した記憶がある。
〈追記〉
同時期近くで働いていた奥さんによると
このお店は女性用の下着屋さんだったようだ。かなり安いお店だったみたいだが、
奥さんもこの女主人が苦手でこのお店で
買い物したことはないとのことだった。
今、そんな人がいたらSNSであっという間に拡散し動画なんかも撮影されてまたまた大変なことになる。
炎上商法」などその女主人は知らなかっただろうが。
ただ「悪名は無名に勝る」という言葉もある。
その辺のところはその女主人も知っていたかもしれない。
船場センタービルを出て、南下する。
南船場
このあたりは、小さな飲食店や
雑居ビルが軒を連ねている。
一種雑然とした雰囲気があるが、
店舗や敷地が小規模なものが多く
その分お店の新陳代謝が良く、
常に新しいお店がオープンしている。
活気のある街だ。
逆に言えば人より抜きん出た味や
商才や個性がなければ
この街ではやっていけないだろう。
そういう意味ではシビアな街だとも言える。
今では吉本新喜劇以外あまり使う人がいない、はんなりとした船場言葉「儲かりまっか?」「ぼちぼちでんな」「あんじょう頼んまっさ」「ほなさいなら」は、そういうシビアな商世界を緩和する言葉だった。
街自体もギスギスしている雰囲気はない。
車通りは多いが夕方ともなればあちらこちらで
酎ハイ片手にふわふわと歩いているおじさんが出没し、全体的にふんわりモードに変換されるのである。
また船場に建つ昔からの店舗やビルなどは、
その多くが歩道をや道路などとの敷地境界線ギリギリまで、建物を建てている。
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最近このエリアに建つ分譲マンションなどは「総合設計制度」
(敷地内に公開空地を設けることにより建物の容積率が緩和される制度)
が採用されて植栽化ペースなどを設けているところが多いが、昔からの建物は大阪弁で言うところの「際っきわ」まで建物を建てている。
これも合理性を追求する大阪商人の街らしくていさぎ良い。
あと目立つのは、交差点の角に建つ建物だ。
わかりにくいかもしれないが、交差点の四角い角に多少の空地があればそこにもお店やビルを建ててしまう。
つまりこんな感じ。
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グリーンのコントラスト
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最初見た時はなんか、「がめつい」建て方をしているなあ、としか思わなかったが
これは道路からの視認性においても良くできた建物だなと思う。とてもよく目立つ。
勝手に「船場建築様式」とネーミング
している。
丼池(どぶいけ)筋を北上する。
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この筋が戦後繊維を中心として発達してきた
船場界隈の雰囲気を、一番とどめている
ような気がする。ただその繊維関連の
多くは先に紹介した船場センタービル内や、箕面船場に移転した。
今も残る数少ない店と、
空き店舗に入った飲食店などが目立つ。
しかしこのお店は古くからある。
うさみ亭松葉屋 創業明治26年
きつねうどん発祥のお店
小さいながらお店の外観に風格がある。
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さらに歩いていて思うのはこの界隈、
カレー屋さんが多いと思うのは
私だけだろうか?
そういえば「船場カレー」というお店も
あったなと思いだす。
カレーにしろ、きつねうどんにしろ
「ちゃっちゃ」とご飯を済ませ
午後から仕事にすぐ取りかかるには
うってつけの食べ物だ。
炭水化物はすぐ身体のエネルギーに変換する。
反物の上げ下げや衣類が入った段ボールの
運搬、搬入は立派な肉体労働。
船場界隈で働く人は安く手軽なエネルギーを
欲していたのだ。
さらに丼池筋を北上する。
本町通りを過ぎると、敷地の割が大きくなり企業関連の建物なども増えてくる。
道修町に近くなると薬品関連の会社のビルなども見受けられる。
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今回の街歩きはこのあたりで終了。
ほんの狭いエリアだが歩くたびに新しい発見があるところだ。