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梅田からなんばへ、そしてまた梅田へと

梅田の街を後にして、その日はもう少し足を伸ばして
 

なんばまで。開発され続ける梅田からなんばへ伸びる
御堂筋は当時、幅6mの道の拡幅から始まったという。

計画された道路は幅44mもあり、11年の歳月をかけて
1937年に完成した。現在のように自動車が行き交う
風景でなかった場所に、100年先を見据えて作られた
御堂筋は、今や大阪の街のシンボルともなっている。


大阪の街を南から北への街歩き


⑦ナンバ・ヒップス
   ルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋

なんばから梅田へ、御堂筋沿いを通しで歩くのは

初めてのことで、通りに面した様々な形をたどる
通りには帆を風に受けるような形をしたルイ・ヴィトンの
ショーウィンドウのディスプレイにはふわりと気球が浮かぶ
その隣の建物は緩やかに波打つ金色のルーバーのデザインに



⑧大丸心斎橋店
  Ho/Oh 名和晃平

旅を続ければ思いがけないつながりや発見がある

大丸心斎橋店の外観のデザインの複雑さと
また受け継がれていく精緻な技術を感じたり。建物に
命を吹き込むような鳳凰の姿のアートは名和晃平氏によって
建物は改装をされながら、また未来へと羽ばたいて




⑨HARRY WINSTON
 W Osaka
 本町ガーデンシティ

様々な建築が建ち並ぶ御堂筋沿いを進み

建物は古典的な表現を現代的に解釈するものや
現代的なガラスの外観でそびえるものも
建物のガラスに映し出されるのは本町ガーデンシティで
1階は通りから拡張されるように通路空間に



⑩シアトルズベストコーヒー 御堂筋本町店
 大阪ガスビルディング

その日はうめきたに始まり、次はなんばから梅田まで

ひと息つきながらも街歩きをのんびりと楽しんで
御堂筋には戦前に建てられた白と黒の大阪ガスビルディング
北側部分は当初のデザインを継承し、戦後に増築されたもので

正面からのアングルがわかりすい。御堂筋を構成する

時代を超えるデザインと質感を、味わいながら北へ進めば



⑪三菱UFJ 銀行大阪ビル

時代に合わせて建て替えられる建物もある

丸みを帯びた石の列柱の奥には、石とガラスと
木が複雑に構成されつつも、落ち着きのある空間が広がって
建物は建て替え前のデザインを踏襲して、新たな時代へと
そして次は、通りに沿って立つ彫刻へ



⑫御堂筋彫刻ストリート

今回のなんばから梅田までの街歩きの目的のひとつは

御堂筋沿いに立ち並ぶ彫刻をたどること
それらは御堂筋の変わりゆく風景の中で、様々な
しぐさと表情で御堂筋を通りがかる人々を見守り続けている
その姿にいつかの旅を重ね、彫刻が立ち並ぶ風景を楽しんで



⑬淀屋橋ステーションワン
 大阪駅前第3ビル
 大阪梅田ツインタワーズ・サウス

建物の高さ規制が緩和された御堂筋では

31mを越えてさらに高く建ち上がるビルの建設が進み
御堂筋の風景を大きく変えていく。南から北へ御堂筋をたどり
梅田への入口の角に、変わらず建ち続けるビルを見上げ
街歩きは、梅田の風景を書き換えていく建物でしめくくる


地下鉄に乗ってなんばまで。そして梅田に向かう街歩きへ


若かりし頃には何度も行き来した御堂筋。今は生活の
ステージも変わり大阪の中心からも離れ、そしてまた
九州での生活も経験した。その中で様々な風景を感じ、
またあらためて大阪の街へ戻ってきた。変わらず建ち
続ける建物や姿を変えていく風景もある。かつて31m
に規制された建物の高さは今は緩和されて、御堂筋の
風景は大きく変わりつつある。御堂筋が完成してから
およそ90年の時が経つ。また、御堂筋はいつか歩行者
専用道路へという案もあるという。この先、御堂筋は
建ち並ぶ建物とともに、どのように姿を変えていくの
だろうか。これからも御堂筋の風景を見続けていこう。

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