小河泰帆展 〜風の詩 空の彩〜
久しぶりのnoteです
この度、松坂屋上野店7階アートスペース1で2024年10月30日から11月5日の日程で個展を開催することになりました。
お近くにお寄りの際は、ご高覧いただけると幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
小河泰帆 〜風の詩 空の彩〜 ステートメント
日常生活の中で、私たちは時に過剰な情報とプレッシャーにさらされ、心を疲弊させています。都市化が進む中、人々は自然とのつながりを徐々に失い、忙しさに追われて目の前の美しさを見過ごしてしまいがちです。私は、作品を通してその「見逃してしまいそうな美しさ」に再び目を向けてほしいと願っています。作品は風の音や空の移ろい、瞬間の感覚を視覚化する試みです。それが見る人の心に少しでも安らぎや気づきをもたらせたらと思っています。
私自身、人生の中で困難に直面したとき、何気ない美しい風景に救われ、気持ちがほどけていく瞬間を幾度も経験しました。風がそっと吹き抜ける感覚や、空の色彩の移ろいが、私たちの心を静かに解放するのです。
日々の愛犬と歩く散歩道での何気ない瞬間たち。朝の澄んだ空気や故郷の海沿いの風の感触、それらが私の心に残り、キャンバスの上で色彩として再生されます。自然は私にインスピレーションを与えるだけでなく、作品のリズムや動きにも影響を与えます。風が草原をなでるようなリズムや、波が寄せては返すテンポ。こうした自然の動きを、私は音楽的な感覚で捉え、色の流れや筆のタッチに反映させています。色彩と形が共鳴しながら、心の中で詩のように響きあう瞬間を追い求めています。
日常のなかのささやかな風景にこそ美しさが潜んでいると感じています。なにげない日々のかけらが、私にとっての「風の詩」であり「空の彩」です。
画面構成としては抽象表現主義の影響もありつつ、日本的な「余白」を大切にし、詰め込みすぎないことを意識しています。余白には静けさがあり、鑑賞者に呼吸するような間を与えます。そこに描かれた色や形が風景を超えて、見る人の心のなかで新しい物語を始めてほしい——そんな願いが込められています。私にとっての絵画は描かれたものだけで完成したものでなく、見る人がそれぞれの思いを重ねて完結するものなのです
日々の暮らしの中での五感で感じる小さな美や幸せ。それに一人一人が気がつくことができれば、世界は少し良い方向へ動いてゆくのではないかと思っています。
鑑賞者がそれぞれの記憶や感覚を通して、作品に自分なりの物語を見つけて心を解放するお手伝いができたら、それ以上の喜びはありません。
2024年 秋 小河泰帆
小河泰帆展
~風の詩 空の彩~
2024年10月30日(水)→11月5日(火)
10:00〜18:30(最終日は16:00閉場)
松坂屋上野店 7階 アートスペースⅠ
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