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なぜ色は感じられるの? 色は壊れた光である

プロローグ

この連載では、カラーマネジメントが話題の中心ですが、色彩の基本・雑学やグラフィックアーツ・印刷に関するトピックスを幅広く扱って行きます。

カラーマネジメントのトピックスを始める前に、まず色がなぜ感じられるのかという、基本的なことから始めます。

色は光の特定の波長ごとに感じる

じっくり丁寧にご説明しうと思いましたが、基礎部分はとてもわかりやすいサイトを発見したので、下記のリンクをご覧ください。

出典:コニカミノルタHPより

我々の母なる太陽が放つ光は、波を打ちながら地球上に降り注ぎます。その波ははさまざまな種類が含まれており、波の周期が長いものから、短いものまで様々が混じります。

その中でも、380〜780(ナノミリ/nm)の波長の光を人間は目で感じることができます。これを可視光域と呼びます。
※1nmは1mmの1/1000の大きさ

可視光域の中でもさまざまな波長の光が混っており、波長ごとに、目が反応して色を感じるのです。

その中で波長が長い順に、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫とそれぞれの色を感じることが出来るのです。

色は光のバランスによって生まれる

それでは、可視光域のすべての波長がほぼ等量の割合で、混ざるどんな色が発生するでしょうか??

正解は、です。

赤・橙・黄・緑・青・藍・紫がほぼ均等に混じると、白になるのです。太陽の光はまさにこの状態の光であり、可視光域の波長が満遍なく含まれるため、白色になります。

その様々な波長を含んだ白色の光は、モノに当たっり透き通ったりしながら、反射や吸収を起こします。モノに光が当たる際に、白色の中にある赤・橙・黄・緑・青・藍・紫が反射し私たちの目に届く色(波長)と、吸収されて目に届かない色(波長)に別れます。
※どのような波長が吸収され、反射されるのかは、そのモノの性質によります。

そして、可視光域の波長が満遍なく含まれる白色の光から、減ったり、なくなったりして、その白色のバランスが崩れます。

バランスが崩れることにより色は知覚されます。

・すべての波長の光ががバランスよく含まれる=白色
・特定の波長の光がなくなりバランス崩れる=色が発生

つまり、色はバランスの崩れた光=壊れた光と言うことが出来ます。

私たちにとって一番身近な色をコントロールする体験が絵の具であるため、とかくなにかを加えることによって色が発生するイメージがあります。しかし、白からある色を減ずることによって、色という物理現象は発生するのです。この感覚は色を扱う上でとても大切になってきます。
※減法混色と加法混色の説明はこの後の記事で説明するつもりです。

エピローグ

面白いですね、光は壊れることによって、あんなに綺麗な色を生み出すのですね。
欠点があるから長所が引き立つ、人間の魅力に似てると思います。

今回は、色の見え方の基本をご説明しました。あと1回くらい、色の見え方の基礎をやってから、面白い色の雑学に入っていきたいと思ってます。

もう少しご辛抱ください。ここが分かってくると、あとの雑学の「へぇー」度が上がると思います。

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