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【NPO書評】スタートアップとは何か──経済活性化への処方箋 (岩波新書)
こちらもオーディオブックのAudibleで見つけて、読みました。
じっくり読むというわけではなく、インプット用に通勤時に聞き流しながらという感じでしたが、なるほど~と思うことが多く、面白かったです。
著者は、大学の先生で、アントレプレナーシップ(起業家精神)研究をされている方です。
国の政策等がベンチャー企業支援からスタートアップ企業支援に移り変わったことや、通常の起業とスタートアップの違いなど、スタートアップ周辺の予備知識から始まり、国内外のスタートアップや企業に関する様々な学術研究なども参考にしながら、スタートアップとは何かということを詳しく解説している本です。
スタートアップとは何か──経済活性化への処方箋 (岩波新書)
2024/4/23
加藤 雅俊 (著)
『経済活性化への期待を担うスタートアップ。アカデミックな知見に基づきその実態を見定め、「挑戦者」への適切な支援を考える。』という本の紹介文の通り、スタートアップの現状を知ることができます。
あらためて、日本に比べて、海外の、企業、起業、スタートアップに関する研究の豊富さを感じました。もちろん、国内の企業に関する研究もありますが、特にスタートアップに関してはアメリカなどの研究が充実しているんですね。
さらに、日本のNPOに比べて、やはり、国内で企業&起業に関する研究の方がいろいろあります。日本でも、もっとNPOに関する研究があればと思いつつ、読んでいました。
前半は、そもそもスタートアップとは何か?という内容です。
スタートアップや起業に関する研究をもとに、スタートアップに関する基礎知識や統計データについて知ることができます。
後半は、国内外の研究データを参照にしながら、国内のスタートアップ支援の在り方について論じています。
スタートアップによる雇用や、スタートアップと大企業の社内ベンチャーの違いなどにも言及しながら、解説しています。どのような支援が必要なのか、結構、踏み込んだ解説になっています。見せかけのスタートアップもあるのだなと思いました。
新しい社会課題解決に取り組むNPO支援のヒントになりそうな内容でした。
最近、NPOではなく、スタートアップで社会課題解決を行うという人々も増えてきました。NPOのことを考える時に、その代替になっているものも基礎知識としてしっかり押さえておきたいですね。
そう思わせる一冊でした。
気になったNPO関係者のみなさん、ぜひ、読んでみてください。
先に紹介した麻布競馬場さんの「令和版人生ゲーム」と同時並行で読んでいたので、いろんな意味で趣き深い本でした。
岩波書店の紹介ページもご参考に。
目次を見ると内容がイメージできます。
https://www.iwanami.co.jp/book/b643148.html