【NPO書評】会計の日本史 その時“お金"が歴史を動かした!
今回も、寄付のことが何か触れられているかもとあたりをつけて、オーディオブックのAudibleで見つけた本を読んでみました(聴きました)。
会計の話だから、きっと寄付のことも触れられていると思って。
奈良時代の「租庸調」の税制の話から、日本で会計がどんな風に発達してきたかのお話です。日本の歴史を会計の視点で読み解くような内容です。
お金の出し入れをちゃんと記録していくことの大事さを理解できます。
一方で、会計が整っていくと、その裏をかいて不正を行う輩が出てくるのは世の常なんですね。
会計の日本史 その時“お金"が歴史を動かした!
2020/12/20
大村大次郎 (著)
本書は学校で習った日本史を、あらためて会計やお金の流れの視点で学んでいくような内容でした。大和朝廷、鎌倉幕府、応仁の乱、戦国時代、江戸幕府などのお金の流れや会計の話はほとんど知らないことだったので面白かったですね。
特に、明治維新前後の歴史を会計やお金の流れで見ていくのはよかったです。徳川幕府がお金の用意が出来なかったから、あの歴史になったことなど興味深かったです。
戦後の現代社会の話題は、現在の会計制度なので、特段歴史的な話題はなく、不正会計などの事件に関する話題となっていました。
さて、寄付のことは残念ながら話題に出てきませんでした。
唯一それらしい話題は、平安時代に荘園制度が生まれて、会計の仕方も充実していったというお話でした。日本の会計の発展に、貴族による寺社への田畑の寄進(寄付)も寄与していたということでした。
寄付の話題を探すのは結構難しいものです。
とはいえ、会計による日本史は面白いので、興味のある方はぜひお読みください。