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【チャリティ・イベント・レポ 番外編】ピエタ~18世紀ヴェネツィアに花開いた、ピエタ慈善院の女子合奏団~音楽と朗読が誘う 小説「ピエタ」の世界@原宿教会
昨日11月30日(土)は、原宿教会で開催されたイベントに行ってきました。
今回は、チャリティ番外編です。
小説「ピエタ」をテーマにしたものです。
朝、昼、夜の3部構成のうち、朝の部と昼の部に行ってきました。
ただ、昼の部は次の予定があったため、2部構成の1部までの参加でした。
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すごく貴重な体験となりました。
18世紀のイタリア・ヴェネツィア、300年前のチャリティコンサートを体感することができました。
ピエタ
~18世紀ヴェネツィアに花開いた、ピエタ慈善院の女子合奏団~
音楽と朗読が誘う 小説「ピエタ」の世界
たまたま、「慈善」というキーワードでコンサート情報などをチェックした時にこのイベントのことを知りました。「ピエタ」はイタリア語で「慈善」という意味です。
そこから、小説「ピエタ」のことを知って、チケットを購入するとともに、小説も読んでみました。
小説の舞台となったイタリア・ヴェネツィアのピエタ慈善院については、以前から知っていました。ファンドレイジングスーパースター列伝で古今東西、寄付の事例を調べている時に作曲家のヴィヴァルディのことを見つけました。
彼が司祭を務めていた孤児院のために作曲し、その音楽を孤児院の子どもたちが演奏し、運営費を賄うためのチャリティコンサートを開催していたということを知りました。
小説「ピエタ」では、ヴィヴァルディとその教え子のピエタ慈善院で育った主人公たちのお話です。
18世紀のイタリアのチャリティの事例を知る機会となりました。
教会に付随している慈善院では、そこで暮らしている少女たちが楽器を演奏し、慈善演奏会を定期的に開催していたそうです。その寄付が慈善院の運営費になっていたそうです。
ちなみに、男の子は慈善院で職業訓練をして、手に職をつけて職人になったそうです。
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今回のイベントで、その歴史に触れることができたのは貴重な機会です。
私が参加したのはこちらです。
■朝の部:18世紀ヴェネツィアと小説「ピエタ」完成迄のお話 11:30〜12:30
■昼の部/音楽と朗読 13:30~17:00
朝の部では、著者の大島真寿美(直木賞作家)さんのお話をお聞きしました。
昼の部では、小説の朗読と、ヴィヴァルディの音楽を堪能しました。
朝の部では、著者の大島さんと編集者の小原さやかさん、今回のイベントを企画したバイオリニストの杉田せつ子さんのトークです。
小説「ピエタ」がどのように生まれたのかの話しはとても深い話しでした。大島さん自身、以前からヴィヴァルディに興味を持っていたところ、執筆準備でピエタ慈善院に暮らしていた子どもたちの名簿に関する資料を見て、物語の構想が降りて来たそうです。
そして、小説の結末はまったく決まっていない中で、物語を書き進めて、あの結末になったというお話は鳥肌がたちました。
トークの他に、イタリア在住の音楽学者の佐々木なおみさんによるビデオレクチャーもヴィヴァルディやピエタ慈善院のことを詳しく知ることができ、とても勉強になりました。
レクチャーの内容は詳しくパンフレットに掲載されているので、貴重な資料です。
本当に参加してよかったです。
昼の部は、テレ朝アナウンサーの下村彩里さんのピエタの朗読と、杉田せつ子さんが率いるバロック弦楽アンサンブル「チパンゴ・コンソート」による、ピエタ慈善院のためのヴィヴァルディの楽曲の演奏でした。
これが、本当に心から感動しました。
小説ピエタの世界と、300年前のヴェネツィアのチャリティコンサートの世界を繋いだ空間にいられる幸せを感じました。
小説の中で、ヴィヴァルディの言葉で音楽は時を超えて繋がるものというようなものがありましたが、まさにそれを感じました。
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ヴィヴァルディによるピエタ慈善院のための楽曲、素敵です。
本当に貴重な機会になりました。
300年前のヴェネツィアのチャリティコンサートの様子を現代の東京で体感することができるなんて!
下村彩里さんの朗読も、小説の世界観にあった落ち着いた語りでとてもよかったです。
久しぶりに心洗われた時間でした。
初めて入った原宿教会のロケーションも素敵でした。
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教会の中で、能登半島やガザに関するポスターがありました。
近くに献金箱があったので100円寄付しました。
みなさん、ぜひ、小説ピエタを読んでみてください。
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ピエタ
~18世紀ヴェネツィアに花開いた、ピエタ慈善院の女子合奏団~
音楽と朗読が誘う 小説「ピエタ」の世界
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2024年11月30日(土)
■朝の部:18世紀ヴェネツィアと小説「ピエタ」完成迄のお話
11:30~12:30
■昼の部/音楽と朗読 13:30~17:00
■夜の部/音楽のみ 19:00~20:15
原宿教会
■朝の部:18世紀ヴェネツィアと小説「ピエタ」完成迄のお話
「昼の部」(小説「ピエタ」の朗読と演奏の公演)に先駆け、「朝の部」は待望の対談コーナー!
待望の朗読と演奏の公演に先駆けて、著者 大島真寿美(直木賞作家)さんをお迎えし、ポプラ社編集者の小原さやかさん、イタリア在住の音楽学者 佐々木なおみさん(録画ビデオでのご参加)とともに、18世紀のヴェネツィアのお話に始まり、小説「ピエタ」の完成までのお話をお届けいたします。
司会は「昼の部」「夜の部」でヴァイオリンを演奏する杉田せつ子がつとめます。
■昼の部/音楽と朗読
小説「ピエタ」大島真寿美(直木賞作家)の朗読とヴィヴァルディのレストロ・アルモニコ
18世紀イタリアのヴェネツィアに、実在したピエタ慈善院には、アントニオ・ヴィヴァルディの指導により、極めて高いレベルへと発展した女子合奏団がありました。当時、ヨーロッパ中に名を轟かせるほどの人気を集めたこの合奏団に敬意を表して、ついにこのたび、精鋭のバロック・アンサンブルが、往時の鮮やかなその響きに迫ります。
ヴィヴァルディとその合奏団の娘たちをモチーフに描かれた小説「ピエタ」の朗読とともに、いにしえの時への旅をどうぞお楽しみください!
■夜の部/音楽のみ
18世紀イタリアのヴェネツィアに、実在したピエタ慈善院には、アントニオ・ヴィヴァルディの指導により、極めて高いレベルへと発展した女子合奏団がありました。当時、ヨーロッパ中に名を轟かせるほどの人気を集めたこの合奏団に敬意を表して、ついにこのたび、精鋭のバロック・アンサンブルが、往時の鮮やかなその響きに迫ります。ヴィヴァルディとその合奏団の娘たちをモチーフに描かれた小説「ピエタ」の世界、いにしえの時への旅をどうぞお楽しみください!
チケット
朝の部 1,500円
昼の部 6,000円
朝・昼の部のセット 7,000円
夜の部 4,000円