【NPO書評】赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
12月の寄付月間中は、寄付に関する本を紹介しようと思って、オーディオブックのAudibleで当たりをつけて、いろいろ読んでいました。
この本もそんな一冊です。
皇室×イギリスといえば、きっとチャリティ豊富だろうと思いまして。
でも、まったく違っていました。
本書の中では、特にチャリティや寄付の話はまったく出てきませんでした。
もしかすると、皇室の場合、正式な下賜金以外は直接寄付などはできないのかもしれません。先日読んだ、1964年の東京パラリンピックに関する本でも、その当時の美智子妃殿下がパラリンピックに関わっていたという話がありましたが、そこにも皇室による寄付の話は出てきませんでした。(この辺は山田の推測です)
赤と青のガウン オックスフォード留学記 (PHP文庫)
2024/4/3
彬子女王 (著)
ということですが、本書は、昨年大変話題になった本だったので、本の内容はやはりとても面白かったです。
彬子女王殿下が2001年、2004年に英国のオックスフォード大学マートン・コレッジに留学した際のお話です。イギリスでの留学生活、日本美術の研究、皇室の生活、父である故寬仁親王殿下との約束や思い出など、大変興味深いものでした。
皇室の方がこんな風に心情を吐露して留学記を書かれたというのは驚きでした。でも、その分、とても瑞々しい文章だと思いました。そして、文章にユーモアがありますね。
彬子女王殿下の留学がどのようになってしまうのか、少しドキドキしながら読むことができるので、読み物として楽しむことができます。
山田はアート好きなので、彬子女王殿下と、伊藤若冲などのプライスコレクションで有名なエツコ & ジョー・プライス夫妻との交流の話がとてもよかったです。
気になった方はぜひチェックしてください。