【NPO書評】必ずお金が貯まるユダヤ蓄財術「タルムード」金言集: 混乱の時代を勝ち抜く智恵
今回もオーディオブックのAudibleで、寄付の話題が出てきそうな本を探して、読んだ(聴いた)ものです。
ユダヤ教の教えに触れる機会がなかったので、面白かったです。
ヘブライ聖書とその議論集「タルムード」に掲載されている、ユダヤ民族に伝わる説話をもとに、ユダヤの蓄財術、あるいは成功哲学を解説しているものです。
著者は国際弁護士で、ユダヤ教に改宗し、ユダヤ人となった方です。
ユダヤ教の厳しい戒律に基づき、生活し、本書でもその経験を踏まえつつ、書かれています。実際のユダヤ教がどのようなものかも垣間見ることができました。
必ずお金が貯まるユダヤ蓄財術「タルムード」金言集: 混乱の時代を勝ち抜く智恵
2024/1/17
石角 完爾 (著)
あらためて、ヘブライ聖書の説話を知るにつけ、その教えがすごいですね。
常に変革を求める。現状維持ではなく破壊。
形があるものではなく、形がないものに重きを置く。
リアルな情報を大事にする。
ちなみに、ユダヤ教では偶像崇拝を禁止しています。
一方で、ヘブライ聖書で語られている説話を大事にする。
まさに、言葉という、形がないものを大事にしているということがわかります。
偶像崇拝ではなく、寓話好きですね。
さて、寄付の話は「ラバイと老夫婦」という説話が紹介されていました。
ユダヤ教では収入の10分の1を寄付に回すという教えがあります。
特に大きな収入を得た人は積極的に寄付をすることが求められています。
先の説話「ラバイと老夫婦」でも、親切な老夫婦が莫大な財産を得た結果、他人を信じなくなり、他人への親切心を失った結果、その財産を失ってしまうという教えでした。
天国に行った際に財産に対する寄付の金額が審査されるそうです。
ヘブライ聖書を含めて、実に興味深い内容でした。
だいぶ前に週刊スピリッツで連載されていた「赤い鳩アピル」(小池 一夫・作、 池上 遼一・画)を思い出しました。好きな漫画でした。