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【NPO書評】法の人類史: 文明を形づくった世界の秩序4000年

法の人類史: 文明を形づくった世界の秩序4000年
2024/12/3
フェルナンダ・ピリー (著), 高里 ひろ (翻訳)

たまたまWebメディアの記事で見つけて、面白そうと思い、図書館で見つけて読んだ本です。
でも、何が面白そうと思ったのかも忘れてしまっている状態で読み始めました。
結局、そのことは思い出すことができませんでしたが、内容はとても興味深いものでした。

本書のタイトルの通り、人類の中で法律がどのように生まれて発展していったのかを体系的にまとめて解説した学術書です。
著者は英国のオックスフォード大学の先生です。

メソポタミア文明や、紀元前のインドや中国、古代ローマ、ユダヤなどで、どのように法が生まれてきたのかというところから始まり、近現代におけるヨーロッパ中心の法学について、事細かく解説されています。
古代文明の中で、法の成立の過程は国によって全く違うものですね。
指針を示すもの、宗教の教えから派生したもの、罰を与えるためのもの、争いを防ぐためのものなど。

300ページ越えで、かつ2段の文章の体裁なので、だいぶ読み応えがありました。
法に関する考察が深まったというところまで読み込むことができませんでしたが、興味のあるトピックスを中心に、法に関する人類の叡知を知ることができました。
一方で、制定された法を悪用していくガバナンスの問題も垣間見ることができました。
どの時代もコンプライアンスの視点が必要ですね。

また、たまに寄付の話題も出てくるので、その辺も興味深かったです(とはいえ、たぶん10もいかないくらいのトピックスです)。

歴史好きのNPO関係者の方にぜひお勧めします!
ただ読むのは結構大変です。
時間もかかります。


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