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【チャリティ・イベント・レポ 番外編】日の丸とカッポウ着@浅草九劇

昨晩2月6日(木)は、浅草にある「浅草九劇」に行ってきました。
はじめて行く劇場でした。

別の舞台を観に行った時に配布されていた芝居のチラシで「空の守りにご献金を!」というコピーが目について、観に行きました。
きっと、寄付に関するお話がでてくるだろうと思いまして。

観に行ったのは「日の丸とカッポウ着」というお芝居です。
アジア太平洋戦争中、カッポウ着をユニホームに大阪で結成された国防婦人会をテーマにしたお話です。

昭和初期の戦争の時期、軍用機などを購入するために民間で募金活動をしていたのを知っていましたが、どんな寄付のお話しだろうと思って、行ってきました。
ちなみに、予習のために、「国防婦人会: 日の丸とカッポウ着 (岩波新書)」を30ページくらい読んでいました。

物語の冒頭から、大阪市内での募金活動の話でした。
1932年に大阪防空献金運動というものが始まり、高射砲を整備するための寄付集めをしていたそうです。この運動にあわせて、一般家庭の主婦がかっぽう着を着て、募金活動をしていたそうです。
先の岩波新書の本でも、このエピソードの新聞記事が掲載されていましたが、まさにその通りのシーンでした。

お芝居では、この募金活動がきっかけで、大阪で「国防婦人会」が結成され、全国組織にしていく中で、陸軍との関係ができ、積極的に戦争協力をしていくという話でした。

寄付に関するお芝居ということで、軽い気持ちで観に行きましたが、あらためて戦争のことを考えるお話でした。ずっしりと、重いテーマでした。
大阪の一般家庭の婦人が良かれと思って始めた慰問活動から、いつの間にか戦争に加担していく様子が本当に考えさせられます。

戦争時の寄付。
すべての寄付が素晴らしい行為ではなく、こういう形で寄付が使われてしまう怖さも感じることができました。
この時代の寄付については、もう少し研究していきたいと思います。

日の丸とカッポウ着

作:くるみざわしん 演出:東憲司 
アジア太平洋戦争中、カッポウ着をユニホームに大阪で結成された国防婦人会とそれを取り巻く人々。戦況に揺れて大阪の空は色を変えて行く。
この結末を“今は昔”と呼べるのか。
東憲司の演出、個性豊かな俳優陣で繰り広げる本舞台に乞うご期待!

2025年2月5日(水)~2月11日(火・祝)
一般社団法人 Myrtle Arts マートル アーツ
一般前売り:5,000円


この舞台の元ネタはこちらの本のようです。


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