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【NPO書評】ファウンデーション Audible Logo Audible版 – 完全版

財団のことをあらためて勉強しようと思っています。
財団のことを学ぶのによい本がないかどうかと探していた中で、小説で財団のことを勉強できそうな本を見つけて、読んでみました。
(こちらも、オーディオブックのAudibleです。)

前半の山場の一つである、財団の理事会の場面は痺れますね。
財団のミッションとは何か?
財団の創設者の思いとは?
それぞれの価値観に基づき、理事会でのガチンコ対決。
そして、財団の将来だけではなく、国そのものの行く末を考えていく視点は本当に大事だなとあらためて思いました。

と、この感想だけを読むと、財団のガバナンスに関する物語とだと思いますが、まったく違いました。
「ファウンデーション」(つまり財団)というタイトルのSF小説です。
海外SF御三家の一人のアイザック・アシモフ のSF小説です。
この小説は、アシモフの代表的SFシリーズであるファウンデーションシリーズの第1作です。1942年に連載が開始されたものです。
SF小説は全く詳しくないので、ファウンデーションシリーズのことはまったく知りませんでした。アシモフといえば、ロボット三原則というイメージは持っています。

ファウンデーション Audible Logo Audible版 – 完全版


アイザック・アシモフ (著)

第一銀河帝国の崩壊を予測した天才科学者が、銀河系の辺境の地にファウンデーションを設立したというお話しです。
このファウンデーションは、銀河百科事典を編纂する目的で整備されました。今でいうと、Wikipediaを運営しているwiki財団のようなイメージを持ってしまいました。
しかし、このファウンデーションには、まったく別の目的があったというものです。
この辺が先に書いた、前半の山場の一つ、ファウンデーションの理事会の場面となるわけです。

ということで、実際の財団の運営には、なんら参考にはなりませんでしたが、ファウンデーション(財団)という器を使って、壮大なSF小説が生まれているというのがすごいですね。国家に対抗する器として、ファウンデーションという組織体を活用するというのが面白いです。

ファウンデーションシリーズは1940年、50年に初期3部作が出て、さらに80年代に別に4冊、シリーズ物が出版されています。この先のファッションの行く末を読んでみたいです。

ちなみに、あまりSF小説を読んできていない山田も、SF物としてファウンデーションはとても面白かったです。1940年代に書かれたものですが、20世紀後半の社会状況を予測したような内容がすごかったです。


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