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【NPO書評】フェイクニュースを哲学する──何を信じるべきか (岩波新書)

フェイクニュースを哲学する──何を信じるべきか (岩波新書)
2024/9/24
山田 圭一 (著)

オーディオブックのAudibleで見つけて読んだ本です。
「フェイクニュースを哲学する」というタイトルなので、フェイクニュースの本かと思いましたが、フェイクニュースというより、うわさやニュース、時には陰謀論などの情報を人はどのように信じるかということを哲学的に考察しているものです。
冒頭でフェイクニュースの解説が出てきますが、多くは近代社会で、その時代時代にどのような方法でどのような情報が発信されて、それを世間はどのように信頼していったのかということが解説されています。
特に、ネットが発達してからの状況なども丁寧に解説されているので、とても勉強になります。
情報を信頼するということも、哲学的に考察していくと奥が深いですね。
フェイクニュースはもちろん悪いことですが、そもそも情報を信じることに対して、我々はあまりにも無防備なのだということが理解できました。
世間に発信される情報にはどのようなものがあるのか、それを信じる、信じないということがどのように発生していくのかということを、具体的な事例や研究、論文などを紹介しつつ、解説されています。

フェイクニュースを含めて、情報とその信頼性について、あらためて学びたい方にお勧めの一冊です。新書なので、手軽に読むことができます。


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