【NPO書評】ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方
テレビ東京のドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を立ち上げた上出遼平さんによるビジネス書です。
著者の上出さんは、もともとテレビ東京の社員で、少し前にテレビ局を退社して、フリーのプロデューサーとして活躍されている方です。
メディアの方の仕事術、ビジネス書。
あまり汎用性がないと思ってしまいますが、非常に参考になるものでした。
テレビ局員として、ご自身の番組作りと下積みから得た仕事哲学と、そこで得た知見をビジネスに活用できるようにノウハウ化、言語化された本となっています。
非常に参考になります。
特に本書のタイトルに「正義」という言葉が使われているように、ビジネス書ではありますが、仕事をしていく上で、正義感や倫理観などの意識を持たないといけないと強く主張されています。
今までのビジネス書で、そういった視点の話はあまりなかったので、新鮮であり、刺激的であり、かつその斬新な視点がとても勉強になりました。
常に、正義を意識して仕事に取り組むことが大切です。
ありえない仕事術 正しい“正義”の使い方
2024/3/1
上出遼平 (著)
総論的な話の後は、番組作りで得た知見をもとに、見せ方や他の方に興味を持ってもらうためのスキルなど、具体的に活用できるノウハウを紹介しています。
この辺も、上出流の考え化や実践がとても参考になります。
「ハイパーハードボイルドグルメリポート」をご覧になったことのある方には、非常に興味があると思います。
ぜひ、読んでほしい!
そのノウハウの中で、バラエティや報道などのテレビ番組で興味を持ってもらうには「Q&A」のフォーマットが大事だという話が参考になりました。
番組で「Q=質問」を出し、その答え合わせを番組の中で行うことで最後まで視聴者の興味関心を持ってもらうそうです。この質問が絶妙であれば、番組の最後まで、その答えを確認したいということで、見てもらうことができるそうです。
これは、NPOの講座やプレゼンにも活用できますね。
本書の前半はビジネス書のフォーマットに則って、著者の思想や思考、そこから生まれた具体的な仕事の実践手法の説明となっています。
そして、本書の面白いところは、前半の仕事論に基づき、著者がどのように番組作りを行っているのか、会議の議事録などを公開しながら、仕事の実践を紹介しています。
この辺は、まさにドキュメンタリーを読んでいるような気がしてきます。
その筆致に驚嘆しました。
さて、仕事の上で、正義や倫理観の大切さを伝えている本書は、実は、NPOにこそ、とても必要な考え方です。社会課題の解決に取り組む中で、いろいろな場面で選択を迫られます。その際に、常に、上出さんが所長されている、仕事上の正義や倫理観を常に意識していくことは本当に大切な意識だと思います。
コンプライアンス、ガバナンスの観点から、すごく参考になる本だと思いました。
Amazonの紹介ページを見ると、本当にビジネス書なのかと思ってしまいますが、山田の文章で気になった方はぜひ手に取ってほしい一冊です。
すごく考えさせられる本です。
最後に、この本を一気に読んで、読み終えた後に、Facebookに投稿した、読後感満載の感想も参考までにぜひどうぞ。
この本を読んだ方とぜひ読書会を行いたいです。
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久しぶりにすごい本を読んでしまいました。。。
この衝撃。
午後から群馬・前橋で講座の予定だったので、電車の中で一気読みしてしまいました。
そして、電車では読み終わらず、講座前にカフェでPC作業をしようと思っていた時間をそのまま読書の時間にしてしまい、先ほど読み終えました。
本書はテレ東で放送されていた「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の仕掛け人の上出遼平さんのビジネス書です。
あの上出さんの出すビジネス書ということで楽しみにしていましたが、そんな思い凌駕する、すごい本でした。仕事の倫理観、正義というものをあらためて考えさせるものです。
本当に、今読むべき本でした。
上出遼平さんのことを知っている方はぜひぜひ読むべき本です。
詳しい紹介はまたあとで書きますが、読んだ衝動を抑えきれず、投稿しています。
カミデ氏の故郷でもある高崎に向かう電車で読んだというのにも何か偶然以上のものを感じます。