【NPO書評】日本語の大疑問2 (幻冬舎新書)
こちらはオーディオブックのAudibleでたまたま目にした本です。
日本語について、知らないことばかりですね。
ムショと刑務所の奇跡の一致!
「ムショ帰り」のムショは刑務所の「ムショ」だと思っていました。
でも、刑務所は大正時代に作られた言葉ですが、ムショという言葉はそれ以前からあったそうです。
江戸時代など、「虫寄場」(むしよせば)から「むしょ」という略語が生まれ、監獄のことを指していたそうです。これが「ムショ」の語源です。
というような、日本語に関する、なるほどというエピソードや解説が盛りだくさんの本です。
日本語の大疑問2 (幻冬舎新書)
2024/1/31
国立国語研究所編 (著)
幼稚園では「もも組:ももぐみ」「さくら組:さくらぐみ」。
小学校では「一組:いちくみ」「二組:にくみ」。
ぐみとくみの違い。
3年B組金八先生は「びーぐみ」。
というように日本語に関する疑問・質問に、国立国語研究所の方や日本語研究者が詳しく解説しているものです。
ちなみに、国立国語研究所はこんな組織です。
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昭和二十三(一九四八)年に、日本人の言語生活を豊かにする目的で誕生した、日本の「ことば」の総合研究機関。ことばの専門家が集まり、言語にまつわる基礎的研究および応用研究を行う。平成二十一(二〇〇九)年十月に大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立国語研究所となり、大学に属する研究者とともに大型の共同研究・共同調査を行うなど、さらに活発な活動を展開。略称は国語研、NINJAL。
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日本語に関する疑問をまとめた本ですが、そもそも疑問にさえ思わず、意識せずに言葉を使っています。なので、こんな視点で、日本語や言葉について疑問を感じるというセンスがとても面白く、勉強になりました。
たまにこういう本を読むのは新しい知識と視点をもらうことができて、いいですね。
あと、一番参考になったのは、 ()【】『』の使い分け。
この疑問の解説者は、クラウドソーシングの募集案件のタイトルで、かぎかっこがどのように使われているかを調査していました。【】を使うことで、条件等を明示するノウハウがあるとのことでした。
ということで、言葉に対する意識を高めたいNPO関係者の方に、ぜひお薦めします。
疑問・質問ごとの解説なので、どこからでも気軽に読めて、読み終えることができるので、息抜きにもよい本です。