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チームワークマネジメントの必要性と未来への展望
どうも。ヌーラボの原田(@yasuhirox)です。
ヌーラボでは、タスク管理ツール「Backlog」とオンライン作図ツール「Cacoo」を開発、提供しています。
さて、宣伝はこれくらいにして、いきなりですが、現代の企業環境は急速に変化しているように感じます。パンデミックがあったとはいえ、ここ5年間で企業環境は大きく変化しています。
少子高齢化による労働人口の減少やプロジェクト型の組織運営の増加、そして両利きの経営など、様々な要因が企業のマネジメントに大きな影響を与えているように感じます。
このような状況下でこそ、チームワークマネジメントの重要性が一層高まっているのではないかと僕自身感じるわけです。
今回は、これからの時代にチームワークマネジメントがなぜ必要とされるのか、その背景と未来への展望を探っていきたいと思います。
チームワークマネジメントとは何か?
まず最初に「チームワークマネジメント」について説明させていただきます。
チームワークマネジメントは、所属が異なる人たちでチームを形成し、そのメンバーが協働しながら効率的に目標を達成するためのプロセスや手法を指します。
これには、目標設定、役割と責任の明確化、リーダーシップ、コミュニケーションの最適化や問題解決のための協働などが含まれます。
ワークマネジメントは、プロジェクトではなく仕事そのものをうまく管理しなければいけないという概念です。また、人と人が協力し、より良いパフォーマンスがあげられることを可能にする仕組みとも言われています。
そのワークマネジメントは「人と人」の協力でしたが、チームワークマネジメントは「社内と社外」「コミュニティに集まる人たち」など、異なる組織やチームに所属していながら、ひとつの目標に向かってワンチームになり、誰もがよりよく働くことを実現するためのものです。
ルーティンワークやワークフローなど、定型業務は固定メンバーで行うことが多いですが、非定型業務ではチームメンバーが都度変わるため、効率的に見える化して進めることが重要です。
この「チームが都度変わることでメンバー間の連携が難しくなる」ということを、世の中はあまり自覚していないように思います。
何か新しいことをやる時にミーティングのメンバーは違いませんか?いつものメンバーではないからこそ、課題が山のように積まれるわけです。
その課題を解決するために、チームワークマネジメントを実施し、チームのパフォーマンスを最大化し、個々のメンバーが持つスキルや知識を効果的に活用できるようになります。
そして、これからの時代には、このチームワークマネジメントに取り組まなければ企業の成長が厳しいのではないかと感じている次第です。
労働力不足と人事戦略の変革
日本の社会的問題として取り上げられるのが「少子高齢化」です。そして、少子高齢化による労働人口の減少は深刻な問題となっています。
今でさえ採用が厳しいと言っている最中、5年後、10年後はさらに深刻な状態になっていると思われます。特に地方においては、若年層の流出が問題となり、新卒採用がうまくいかず労働力の確保が難しくなるでしょう。
そのため、UIターンやリモート前提での採用割合が増加していくことは間違いありません。
リモート前提での採用割合が増えることで、多様な価値観を持つ社員が増え、会社の理念、文化的な側面での教育が行きととかなくなります。暗黙知化されていた慣習がトラブルになるなど、会社としての一貫性を維持することが困難な状態になるはずです。
それらの課題を解決すべく、外部との協働が当たり前となり、チームを跨いでの協力を促進することで、少ない労働力でも高い生産性を維持していく必要がでてきます。
また、リモートワークや多様な働き方に対応しなければいけなくなり、柔軟な働き方を提供することで、地方においても多様な人材を引き付けることが可能となっていきます。
ここでチームとしてパフォーマンスを上げるためには、チームワークマネジメントが重要となってきます。
労働力不足を補うために、社外メンバー、業務委託など、組織に属さない人たちと共に同じ目標に向かって仕事を進めなければいけません。そのためにチームワークマネジメントは欠かせないわけです。
リモートワークとマネジメントの課題
ここでもうひとつの問題が出てきます。
労働力不足の影響から、地方企業におけるリモートワークが普及することで、従来のマネジメント手法では限界が生じてくるわけです。
リモート環境下においてはコミュニケーション量が減少し、同僚同士のコミュニケーション量も減ります。その影響から組織のビジョンや戦略・方針などメンバーが知っておくべき情報が伝達されづらい状況になります。
コミュニケーション量の減少や、コミュニケーションが双方向から一方向になる傾向が強まることから、マネジメント層の戦略や方針が伝わりづらくなります。
そのような課題が増えていく中で、今後のビジネス環境においては、エンパワーメントと多様性がさらに重要性を増していくと感じています。
メンバーの自主性を重視して、権限を委譲するエンパワーメント型への転換、さらには、異なる文化や年齢、専門知識を持つ人々が共に働き、互いの違いを尊重し合うことが、成功への鍵となってくるわけです。
チームワークマネジメントは、新しい時代のマネジメントスタイルのスタンダードになってくると信じています。
働き方の多様化とプロジェクト型組織
厚生労働省は2016年、20年後の働き方について、懇談会を開催し、議論をしました。その時のレポートを一部引用します。
2035 年の企業は、極端にいえば、ミッションや目的が明確なプロジェクトの塊となり、多くの人は、プロジェクト期間内はその企業に所属するが、プロジ ェクトが終了するとともに、別の企業に所属するという形で、人が事業内容の変化に合わせて、柔軟に企業の内外を移動する形になっていく。
その結果、企業組織の内と外との垣根は曖昧になり、企業組織が人を抱え込む「正社員」のようなスタイルは変化を迫られる。
企業がプロジェクト型の組織へとシフトする中で、従業員は自分の希望やニーズに応じてプロジェクトを選択できるようになってきました。
また、組織に所属する意味が変わりつつあり、複数の組織に所属することや非営利のプロジェクトに参加することが増えています。
さらに、働く時間を自由に選べる環境が整いつつあり、フルタイムの働き方だけが正規と見なされなくなっています。兼業、副業、複業が当たり前となり、多くの人が複数の仕事をこなすようになりました。
「定型業務」から「プロジェクト型業務」へと一般社員の業務内容が変化し、部門・部署を超えて“チーム”で遂行する業務能力が期待されるようになってきたことがうかがえる。
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このように「チームのメンバー構成」などが変化していることから、多様なメンバーを巻き込みながら、チームとして成果を上げるための能力」が求められるようになっています。
この環境下では、異なるチームや部門を統合し、効率的かつ効果的に目標を達成するためのプロセスや手法であるチームワークマネジメントが重要になってくるはずです。
チームワークマネジメントを実施することによって、チームのパフォーマンスを最大化し、個々のメンバーが持つスキルや知識を効果的に活用していくことで、組織の成長に直結していくことでしょう。
両利きの経営とチームワークマネジメント
現在ビジネスにおいて、既存事業の改善と新規事業の実験を両立させる「両利きの経営」が求められる時代となっています。
業務の効率化だけでなく、新たな価値を創出することが企業の成長に繋がり、オペレーションの最適化と同時に、いかに効率的に価値創造を行えるかが課題となっています。
先ほど紹介したプロジェクト型の組織が増えていく中で、新たな価値を創出するためには、部門を横断的に跨いだチーム作りというのが重要となってきます。
なぜ、部門を横断的に跨ぐチームがよいかは、異なる部門のメンバーが集まることで、各分野の専門知識が融合し、新たなアイデアや革新的な解決策が生まれやすくなるからです。
また、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まることで、問題に対するアプローチが多岐にわたり、迅速かつ効果的に問題解決が図れるようになります。
そして、部門を超えたコラボレーションによって、シナジー効果が生まれ、チーム全体のパフォーマンスが向上すると言われているからです。
このような両利きの経営には、チームワークマネジメントの重要性が高まります。チームワークマネジメントによってチームのパフォーマンスを最大化し、価値創造のプロセスを加速させることができるからです。
チームワークマネジメントを成功に導く存在
これからの働き方の中で、チームメンバーが毎回異なることは増えていきます。都度、チームが変わっていく中で、チームワークとワークマネジメントがマストになってきます。
定型業務なら苦労しませんが、非定型業務となれば、ミーティングを行なって、そこで決まったタスクをツールに起票をしていくことになります。
そこで大事な存在がバックログスイーパーです。
このバックログスイーパーは、単に自分自身のタスクを管理するだけでなく、チーム全体のタスク管理、そして「タスクを起票」させて、「進捗管理」をして、「処理済」にするまでサポートをします。
タスクの起票という、最も高いハードルを超えるには、バックログスイーパーの存在が必要になってくるわけです。
チームワークマネジメントを成功に導くには、バックログスイーパーとツールが必要になってきます。
まとめ
現代の企業経営は、変化する働き方や労働力不足、多様化する価値観に対応することが求められています。
チームワークマネジメントはその中心となり、企業が競争力を維持し、成長を続けるための鍵になってくるはずです。
これからの時代に向けて、企業は柔軟な働き方を提供し、多様な人材が活躍できる環境を整えることが重要です。
そのチームワークマネジメントを実現するためにバックログスイーパーとツールが必要となります。この辺はまた掘り下げていきたいと思います。
とにかく、チームワークマネジメントは、これからのビジネス環境において、企業の持続的成長を支えるための不可欠な要素になってくるでしょう。