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チームワークマネジメントで成果を最大化するための実践ガイド

どうも。ヌーラボの原田(@yasuhirox)です。ビジネスグロース部を率いている者です。ヌーラボの組織については下記の記事をご覧ください。

さて、ここ一ヶ月、チームワークマネジメントについて取材されることも多くなってきました。また、登壇の機会も増えていく中で、あらためて自分の頭の中を整理したく、筆を取りました。

そして、今やチームで仕事をすることが当たり前になってきた中で、その課題は「人」にあるわけです。結局のところ「人」に課題が当たる中でも、どうすればうまくチームワークをマネジメントすることができるのかを考えてみました。


チームワークマネジメントとは

もう何度も書いてきましたが、あらためてチームワークマネジメントとはなんぞや?を書かせていただくと、「チームワーク」と「ワークマネジメント」を掛け合わせた言葉です。

チームワークマネジメントの定義

チームワークマネジメントは、所属が異なる人たちでチームを形成し、そのメンバーが効率的かつ効果的に目標を達成するためのプロセスや手法を指します。

そして、チームワークマネジメントに特に必要な要素として以下の3つを挙げさせていただきました。

チームワークマネジメントに必要な要素

チームワークマネジメントがなぜ必要なのか?は、PIVOTでもお話しさせていただきましたし、他のnoteにも記載しています。

チームワークマネジメントを成功に導く3つの手法

これまで、チームワークマネジメントとは何か、その本質について述べてきました。しかし、チームワークマネジメントを実際に成功に導くために、何を具体的にすれば良いのかという点は、十分に語り尽くされていません。

「目標を設定する」「役割を明確にする」「リーダーシップを発揮する」といった要素は、確かにチームワークマネジメントの基盤となる重要な要素です。これらがなければ、チームの方向性が定まらず、メンバー間の協力も効果的に機能しません。

ただし、これらの要素だけで十分かと言うと、そうではありません。

チームが実際に円滑に機能し、成果を出すためには、さらに具体的な行動や手法が必要です。つまり、目標設定や役割の明確化といった上位の概念を支える、より具体的な実践が求められます。

そこで、チームワークマネジメントを成功に導くために、私が考える3つの具体的な手法を紹介します。これらは「目標設定」「明確な役割」「リーダーシップ」といった上位の概念を現実に落とし込み、日常業務での実践を支えるものです。

組織・チームのルールを決める

チームが一つの組織として機能するためには、メンバー同士で「共通認識」が必要です。この共通認識とは、過去の経験や慣習を通じて、言葉にしなくても「こうするのが当たり前」という形で共有される知識や行動パターンのことです。

しかし、このような共通認識に頼りすぎると、特に新しいメンバーや異なる部署との協働で誤解や混乱が生じる原因になりがちです。

特に新しくチームを組む場合、各メンバーが持ち込む「自分の常識」が通用せず、結果として仕事の進め方にズレが発生することがあります。

このズレを防ぐためにも、チーム内で明文化されたルールを作ることが重要となります。ルールのないチームは、ゴールがないチームと同じで、どこに向かうべきかが不明確なままです。

ルール作りにおいて最も大事なことは「目的を明確にする」ことです。目的が明確になることでメンバーが期待される行動や責任も明確になります。

さらに、チームのタスク管理においてもルールを作っておくと良いでしょう。ルールがなければ、タスクの粒度が異なる、各自が異なるツールを使うなど、進行にズレが生じてしまうでしょう。

ルール作りは、単にメンバーを「縛る」ものではなく、共通の目標に向かってチームが協力しやすくなるための「道しるべ」として機能します。

チームがその目標に向かって進むためには、具体的な行動基準やルールが必要です。ルールは、目標達成のための実行計画を支え、目標を現実のものとするための具体的な手段と考えています。

バックログスイーパーを指名する

多くの企業で見られる共通の課題として、「チームで適切にタスク管理を行えていない」という問題があります。

これは、メンバーが何をしているのか、他のメンバーから見えていない状態であり、組織やチームにとって致命的な問題を引き起こす可能性があります。

しかし、タスク管理は決して簡単ではありません。特に、チーム全体で一貫してタスク管理を行うことは難易度が高くなる傾向があります。

なぜなら、タスク管理は個々のスキルや習慣に依存する部分が大きく、「タスクを管理する」という能力には専門的なスキルが求められるからです。

では、どうすればチーム全体で効率よくタスク管理を行うことができるのでしょうか?

その答えが「バックログスイーパー」をチーム内で指名することです。

バックログスイーパーとは、チームや組織のタスクを常に整理し、進捗を促進するためのサポート役です。

この役割はこれまで上司やリーダーが兼任することが多かったかもしれませんが、バックログスイーパーを明確に役割として設定することで、タスク管理における責任の所在がはっきりします。

バックログスイーパーの主な任務は、以下の3つです:

  • タスクを起票する

  • タスクをモニタリングする

  • タスクを完了させる

バックログスイーパーがやること

バックログスイーパーを導入することで、チーム内のタスク進行が滞りなく進むだけでなく、上司が直接進捗管理を行わなくても良くなります。

これにより、上司やリーダーは戦略的な判断や指導に専念することができ、チーム内ではタスク管理に関するフラットなコミュニケーションが生まれます。

また、この役割の明確化により、タスク管理が上下関係に左右されにくくなり、チーム内の心理的安全性が向上します。バックログスイーパーがいることで、メンバーは自分のタスクが適切に管理されていると安心し、進捗に対するプレッシャーが軽減されるでしょう。

結局のところ、バックログスイーパーを置くことは、「役割を明確にする」というチームワークマネジメントの基本原則に直結しています。それにより、誰が何を担当するのかが明確になり、チーム全体が円滑に進行できる体制が整ってくるわけです。

コミュニケーションの機会を増やす

「社員間のコミュニケーション不足は業務の障害になると思うか」という調査において、9割近くの企業は「社員間のコミュニケーション不足は業務の障害になる」と捉えています。

現在、業務の生産性や効率化が問われる中で、「会議を減らす」ということにフォーカスが当たりすぎている気がします。

個人的に会議(ミーティング)の数は、単純に減らせばよいというものではありません。実際、私たちのチームは決して会議数が少ないわけではなく、むしろ多い方に入ります。

本当に減らさなければいけないのは、「会議」ではなく「無駄な会議」です。そして、コミュニケーションの総量は増やしていかなければいけません。

コミュニケーションの本質は、情報共有と意思決定の場であると同時に、チーム全体の協調を促進するための基盤です。チームメンバーが互いの進捗を把握し、課題を共有することで、協力体制が強化され、結果的に業務の効率も上がっていきます。

そして、メンバー全員がリーダーシップを発揮するためには、メンバーとの円滑なコミュニケーションが欠かせません。

リーダーシップは単に指示を出すだして引っ張っていくわけではなく、メンバーが意見を共有し、意思決定に参加できる環境を作ることでも発揮されるのです。

したがって、コミュニケーション量を増やすことは、リーダーシップを強化するための重要な手段になるわけです。

チーム内で積極的にコミュニケーションを促進することで、メンバー同士の信頼が深まり、結果的にリーダーシップがより効果的に機能するので、コミュニケーションを機会を増やす場を作ることが大事だと考えています。

まとめ

チームワークマネジメントを成功に導くためには、「目標設定」「役割の明確化」「リーダーシップの発揮」といった上位概念をしっかりと土台にしつつ、それを支える具体的な手法も重要です。

今回紹介した「組織・チームのルールを決める」「バックログスイーパーを指名する」「コミュニケーションの機会を増やす」という3つの実践は、これら上位概念を現実に落とし込むためのひとつの具体策です。

これらの手法を取り入れることで、チームワークマネジメントを成功へ導くことができるはずです。ぜひ、あなたのチームでも取り入れ、実践してみてください。

なお、ビジネスグロース部では、絶賛メンバーを募集中です!興味を持たれた方は、是非ご検討ください!


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