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迷ったら原点に立ち返ろう!目的を共有するチームは強くなる

どうも。ヌーラボの原田(@yasuhirox)です。ビジネスグロース部を率いている者です。

先日、ある方と対談をする機会がありました。その中で、「目的って本当に大事ですよね」というテーマが浮かび上がりました。

この問いについて、私は驚くほどしました。振り返ってみると、多くの場面で「目的」が曖昧なまま進めてしまいがちなのが現実です。

今回はこの「目的の重要性」について、特にチームワークマネジメントにおけるその役割について話していきます。


チームワークマネジメントと目的の関係性

まず最初に、チームワークマネジメントとは何か?という点について説明させていただくと、チームワークマネジメントは「異なる背景やスキルを持つメンバーが一つの目標に向かって協働するためのプロセス」を指します。

そして、チームワークマネジメントで重要な要素となるのが、目標設定と役割の明確化、そしてリーダーシップです。これらがなければ、チームは効果的に機能することはできません。

目標設定

ゴールが曖昧なままでは、チームの誰もが「どこへ進むべきなのか」が分からなくなります。一方で、ゴールが明確であれば、逆算思考やデータドリブンアプローチにより、具体的に「どのように達成すべきか」を定義しやすくなります。

具体的な目標を共有し、どのように達成へ向かうかをメンバー全員が理解している状態は、あたかも一つの“北極星”があるようなものです。

また、単なる数値目標にとどまらず、「何をもって成功とするのか」「最終的にどんな価値を提供するのか」というゴールの本質を定義することも大切です。

同じ方向を目指すことで、チームが一丸となって動きやすくなり、意思決定も素早く行えるようになります。結果として、目標達成までの道筋がブレることなく、組織全体の生産性や達成感が大幅に高まるのです。

役割の明確化

役割が曖昧なままだと、「誰がどの部分を担当するべきか」が不明確になり、チーム全体での責任感や効率が低下してしまいます。

例えば、プロジェクトの進行において「誰が◯◯を担当するのか」「誰が◯◯をまとめるのか」「最終的な意思決定は誰が行うのか」といった点をあらかじめ明確にしておかないと、作業の重複や抜け漏れが起こる可能性が高まります。

また、作業範囲が定まっていないとメンバー同士の連携がとりにくくなり、コミュニケーションコストが増大する要因にもなります。役割を明確にすることで、各メンバーが「どんな成果を出すべきか」「どこまでが自分の責任範囲か」を把握しやすくなり、結果としてチーム全体の生産性や責任感が向上します。

リーダーシップ

リーダーシップとは役割ではなく、チームが目標達成するためにメンバーが周りに及ぼす影響のことであり、リーダーだけが持つスキルではありません。

一般的に「リーダー=肩書きやポジションを持つ人」というイメージがありますが、本来のリーダーシップとは、周囲を巻き込み、行動を促す“影響力”のことを指します。

たとえば、チームが直面している課題を率先して解決策を考えたり、ミーティングで活発な意見交換をリードしたり、新しいアイデアや改善策を提案して実行に移したりと、どのメンバーでも“リーダーシップ”を発揮することは可能です。

もちろん、正式なリーダーの役割を担う人が全体の方向性を示すことは重要ですが、それに加えて「チーム全員が自分の専門性や得意分野でリーダーシップを発揮できる」環境が整うと、チームとしての推進力はさらに高まります。

「目的」が必要なのは、なぜか?

チームワークマネジメントでは、目標設定と役割の明確化が重要な要素です。

しかし、これらだけではチームが必ずしも機能しない場合があります。
なぜなら、目標に納得感がなかったり、達成の過程で大きな壁にぶち当たったときに、メンバーが挫折しそうになることがあるからです。

たとえば、「なぜこの目標を達成しなければならないのか?」という目的が共有されていない状態では、メンバーは努力する意味を見失い、モチベーションが低下してしまいます。

たとえ役割が明確でも、「なぜこの仕事を自分が担当しているのか」が腑に落ちていないと、主体的に取り組むことが難しくなります。

目標設定と役割の明確化は、チームを機能させるための基盤です。しかし、その基盤をしっかり支える「目的」の共有こそが、メンバーの納得感を生み出し、チームの力を最大限に発揮するために不可欠なのです。

「目的」の共有がなぜ重要なのか

目標を設定し、役割を明確にすることはチームを機能させるための基盤ですが、それだけでは十分ではありません。

「なぜこの目標を達成するのか?」という目的が共有されていないと、メンバーは努力する意味を見失い、モチベーションが低下してしまいます。

たとえ役割が明確でも、「なぜこの仕事を自分が担当しているのか」が腑に落ちていなければ、主体的に取り組むことが難しくなるからです。

では、「目的」を共有することで、具体的にどのような効果が生まれるのでしょうか?ここでは、チームや個人にもたらされる3つのポイントに絞って説明します。

1. 「目的」は納得感を生み出す

目標達成に向けた行動の背景や意味が明確になることで、メンバーは「なぜこれをやるのか?」を理解しやすくなります。

ただ単に「やるべきこと」を指示されるのではなく、目標達成の意義をチーム全体で共有することで、行動に納得感が生まれます。納得感があることで、モチベーションの維持やチームの結束力が強まるのです。

2. 「目的」は原点に立ち返る拠り所となる

どんなプロジェクトにも困難や迷いの瞬間は訪れます。そのとき、「なぜこの目標を達成しようとしているのか」という原点を共有していれば、チーム全体が軸を見失わずに進むことができます。

目的はチームの「旗」のようなものであり、迷ったときに立ち返る場所を提供してくれるのです。

3. 「目的」は個々の役割に意味を持たせる

目的を共有することで、メンバーは「なぜ自分がこの役割を担うのか」「このタスクがどのように目標に貢献しているのか」を理解できるようになります。

この理解があることで、メンバーは自分の仕事の価値を実感し、より主体的に業務に取り組めるようになります。


具体的な実践方法

目的をチームで共有するための具体的な方法の一つとして、タスク管理やワークマネジメントのツールを活用することが挙げられます。タスクごとに「目的」を明記することで、メンバーが意味を理解しながら業務に取り組めるようになります。

タスクごとに記載するべきポイント

なぜこの作業が必要なのか?
 → 背景や理由を簡潔にまとめる(重要なタスクの場合はあった方が良い)

このタスクを終えたとき、どんな成果につながるのか?
 → チーム全体の目標やプロジェクトの進捗とどう関連するかを明示する

こうした情報をタスクごとに明記し、チームで共有することで、単なる作業が意味のある行動に変わります。結果として、メンバー全員が目標達成への道筋を理解しやすくなり、より高い成果を生み出すことができるのです。

まとめ:迷ったら原点に立ち返る

「目的」を共有することは、チームの力を引き出すために欠かせない要素です。目標や役割が明確であっても、チーム全員が「なぜこの目標を目指すのか」を理解していなければ、真の団結力を生み出すことはできません。

しかし、目的を明確にし、共有することは特別な取り組みをしなくても、日々の積み重ねの中で実現できます。迷いや困難に直面したときこそ、チームの「旗」を確認し、「なぜ」を問い直しましょう。

その原点を共有できるチームこそ、困難を乗り越え、大きな成果を生み出すことができるのです。