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「若者の○○離れ」にかくれるビジネスチャンスを見つけよう
日経クロストレンドに「若者の○○離れのウソ・ホント」というテーマの特集記事がありました。ざっくりというと、よく耳にする「若者の○○離れ(旅離れ、クルマ離れ、酒離れなど)」を十把ひとからげに捉えずに、それぞれを疑い、中身を精査すれば、そこに新たなビジネスチャンスがありますよ、という内容です。
先日、「消齢化社会」を読みましたが、ソースは同じ博報堂生活総合研究所の「生活定点」です。生活定点のサイトも見てみましたが、インサイトにあふれる情報が公開されています。
たとえば、「若者の旅離れ」。これを疑い解像度を高めることで、機会を見つけ出しているのが星野リゾートです。
精査してみると若者は旅をしたくないのではなく、従来の温泉旅館のような施設への衛生面が気になってしまうとか、畳の部屋に慣れていない、といったことが温泉旅館離れにつながっていることがわかり、そこから施設の中身やサービスを見直した新たな温泉旅館ブランドを展開しました。
他にも、「クルマ離れ」ですが、若者が決してクルマへの憧れを失っているわけではないというところから、若者中心に展開されているトヨタの車のサブスク「KINTO」、や「酒離れ」に対して、あまりお酒を飲まなくても心地よくくつろげるRTD飲料の「ほろよい気分」といった事例からも「○○離れ」を掘り下げることでチャンスとなっていることが見えてきます。
では、「○○離れ」をいかに掘り下げるかですが、3つの切り口があります。
その1、いつから離れているのか?
実は昔からそうだったんじゃないのか、って疑ってみることです。
若者の活字離れは、実は今の40,50代が若者の時から言われていることです。
その2、若者だけのことなのか?
ゴルフは、若者のプレー人口が少ないという話をよく聞きます。でも、実は中高年もやめている人が増えています。
その3、切り口によって離れているのかどうかが変わらないか?
「酒離れ」ですが、「とりあえずビール」から多様なアルコールへの選択が見えてきます。そして、会社の「飲み会」のような場所は減っていて、個室でまったりと飲む場面が増えています。
まとめ
若者の「○○離れ」と聞くと、衰退していくビジネスのように聞こえますが、実は、そこにこそ機会があるのだということを気づかされます。
最近、サウナブームと言われています。サウナ自体は昔からありますし、温泉が衛生的でないと思われているなら同じ理由でサウナだって敬遠されてたるかもしれません。今は離れているようなものでも、見方、切り口を変えることで「ブーム」になる可能性があるということなのだ、と思いました。
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