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Norah Jones@日本武道館 2022/10/16
観てきました、ノラジョーンズ。会場は武道館です。
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物販もあり。けっこう空いていました。ロックバンド系に比べるとグッズ買う人が少ないかも。Tシャツ来ている人も少なかったし。ライブをバンドTシャツ来て見に行くというのはロック、メタル文化なのかも。
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「NOJO」と書かれた帽子が「農場」を想起させて面白かったのでゲット。会場に入ります。
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会場は大入り満員。この日はソールドアウトだったそう。武道館を3公演やるようですがすごい人気ですね。正直、ここまでチケットが売れるアーティストとは思っていなかった。デビュー作の衝撃はありましたが、それ以降のアルバムってそんなに日本で売れている印象もなかったし、あまりヒット曲を出しているアーティストの印象でもない。「音楽好き」が聴くアーティストだと思っていたんですが、この集客力を見るともっと大衆に愛されているアーティストなんですね。今回の来日ツアーで合計5万人ぐらい動員できるんじゃないでしょうか。武道館3回+大阪札幌仙台の3公演ですからね。すごいな。
ライブ本編の感想を。まずサポートアクトのRODRIGO AMARANTE(ロドリゴ・アマランテ)が17時半に登場。ただ、17時開場なのでまだまだ客の入っている途中、客電も落ちず客入りのBGM的な感じでした。僕的にはそれが演出としてかなりいい感じで、ジャズバーのオープニング感があって良かったです。もともとブラジルのオルタナティブロックバンド、ロス・ヘルマノスで1997年から活動した後、ロス・ヘルマノスの活動休止(2007年)の後はソロ活動を開始。ロス・ヘルマノスは90年代~00年代のブラジリアンロックを語る上で欠かせない重要なバンドです。今回は一人で、弾き語りのボサノバスタイル。もともと音響的にかなり凝ったことをする人だし、バンドサウンドの人ですが弾き語りも様になります。武道館の映像ではないですがライブはこんな感じ。USでもノラジョーンズの前座を行っていたので6月の映像です。
凝ったコードワークと絡み合うボーカル。弦高高め(に見える)ガットギターをつま弾きながら音を紡いでいきます。最後の曲だけピアノ弾き語りで披露。さすがの職人技を見せてオープニングアクト終了。
30分ほどの転換を経てほぼオンスケで客電が落ち、ノラジョーンズがスタート。1曲目からびっくりしたのはとにかく歌がうまい。ノラジョーンズのライブを観るのは初めてなのですが歌のうまさが強烈に印象に残りました。アルバムで聞く通りのスモーキーな独特な声なんですが、立ち上がりの良さ、抜けの良さもあるんですよね。小鳥のさえずりのような自由奔放さがある。これが天賦の才というものかと思いました。歌のうまさという共通項だけですが、ビョークを連想。声全体のコントロール力がとにかく高く、響きがいい。ああ、この人の本質は「歌のうまさ」なんだなと直感的に思いました。
今回のバンドメンバーはノラジョーンズ含めて4名。ノラがピアノ兼ボーカル(ときどきギター兼ボーカル)で、他はベース、ドラム、ギター(エレキギターとスティールギター)の編成。ドラマーはブライアン・ブレイド。ノラジョーンズとは長い付き合いで、1stアルバム他、多くのアルバムのレコーディングにも参加している名ジャズドラマー。 今回のメンバーでは一番知名度があるプレイヤーでしょう。ベースはクリス・モリッシー、今を時めくアロン・パク(パーク)とコラボしたソロアルバムを出していたり、気鋭の若手ベーシスト。ギターはダン・アイード、USのミュージシャンで確かな実力はありますが知名度的にはまだこれから、といったところか。そこそこベテランなので、知る人ぞ知る実力派というところですね。全員USのミュージシャンです。
スティールギター、という構成からわかるように音楽的にはちょっとカントリーも入っている、というか、個人的にはウェストコーストロック(特に初期のジャクソンブラウン)とキャロルキングの影響を強く感じました。ライブを観るとそのアーティストの全容がつかめることがありますが、ノラジョーンズは「クラシックロックとポップスとモータウンあたりがルーツなんだな」という印象。逆に、インド色は皆無。ラヴィシャンカールの娘ということで、アルバムでは一切インド色がないもののライブだと多少あるかなと思いましたが、まったくありませんでした。しいて言えば、ステージに絨毯を敷いていたのがインド的かな、と言えるぐらい(インドのミュージシャンは直接地べたに座って演奏することが多いので絨毯を敷くことが多い)。これも別にインドを意識しているわけではないのかもしれません。「ラヴィシャンカールの娘」と言っても、ノラジョーンズが3歳の時に離婚して、それ以来USで暮らしていますからまったく影響がないのでしょう。ちなみに母親のスージョーンズは白人女性です。音楽マニアではあったようで、それがノラジョーンズの音楽的素養の源泉になっているようですが、インド音楽(微分音階やヒンドゥースケール)の影響はまったくありません。
けっこうブルーズ色やポップ色が強く、ジャズ色は全体としては薄目。ところどころものすごくジャズ色が強い曲もさしはさまれますが、けっこうストレートなロックコードの展開の曲もありました。思ったよりロック/ポップよりだなぁ、という印象。あと、全員USのミュージシャンながら時々UKっぽい感じもありました。オープニングアクトだったロドリゴアマランテとのデュエット曲なんか、狂気のころのピンクフロイドみたい。
全体として、さまざまな音楽的要素がありながらとにかく歌のうまさに酔いしれたライブでした。音楽って素晴らしい。
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ロドリゴアマランテのLPがあったのでゲットして帰宅。いいアルバムでした。
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来日公演、明日も東京武道館でやります。「歌」を聞きたい方で条件が合う方はぜひご覧になることをお勧めします。それでは良いミュージックライフを。
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