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45.女性コーラスの生み出す開放的なエネルギー = A-WA

A-WAは2015年デビューのイスラエルのグループです。Tair, Liron, TagelのHaim三姉妹によって結成。伝統的なイエメン音楽の要素と現代的な電子音楽の要素をうまくミックスし、新鮮な音楽を届けてくれました。これまでに2つのスタジオアルバム、Habib Galbi(2016)と Bayti Fi Rasi(2019)をリリースしています。デビューのきっかけはBalkan Beat Box(BBB)というイスラエルのバンドのリード・シンガーにデモテープを送ったのがきっかけ。2017年にはコラボ曲もリリースしています。

こちらはBBB名義なので、ボーカルよりビートが前面に出ていますが、男声と女声の絡み合いが祝祭的です。

今日は女性コーラスグループをいくつか紹介しましょう。続いてはラトビアのTautumeitas(タウトメイタス)。2015年デビューの女性6人組です。Auļi(アウジ)という同じくラトビアの2003年デビューのフォークバンドとのコラボレーション・アルバム「Laimāsiņarotājās!」でデビュー。2017年のベストフォークミュージックアルバムとしてラトビア音楽レコーディングアワードを受賞しました。満を持して2018年にセルフタイトルのアルバムでデビュー。こちらはデビューアルバムからの曲です。耳に残る印象的なメロディーと舞踏で独自の世界観を作り上げています。

Tulia(ツリア)はポーランドのグループです。2017年にポーランドのSzczecin(シュチュチェン)で結成。デペッシュ・モードの「Enjoy the Silence」のカバーをyoutubeで公開し、ポーランドで話題となりました。他にもMETALLIAの「Nothing Else Matters」もカバーしています。カバー曲で知名度を得て2018年にはオリジナル曲のセルフタイトルアルバム「Tulia」でデビュー。ポーランドのナショナル・チャートで7位まで上昇。ユーロビジョンソングコンテスト2019でポーランド代表に選ばれ、4位の成績を残しています。神秘的で美しいコーラスワークが印象的です。

最後は伝統色強めのLaboratorium Pieśni(ラボラトリウム・ピエシニ)。英語にすると「Music Laboratory」。こちらもポーランドのグループで、伝統的な女性ポリフォニー(独立した複数の声部からなる音楽)の技法を活かし、欧州各国の伝統楽器を用いた音楽を奏でています。リーダーで創設者のAlina Jurczyszynは音楽学校で伝統音楽の教育を受けた人で、伝統音楽のワークショップなども開催しています。


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