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春ねむり ワンマンライブ ひとりでねれるもん! Vol.7@吉祥寺SHUFFLE
春ねむりワンマンライブに行ってきました。誕生祭という位置付けらしくチケット代無料! そしてソールドアウト。吉祥寺SHUFFLEのキャパを見ると180人マックスのようです。
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前回、北米ツアー前のワンマンイベントもかなり盛況でしたが今日は満員。春ねむりを見るのは4回目ですが、ほか2回の対バン形式のライブだとかなり空いていたのに。みんなどこから来たんだろう、謎。
アーティストのライブの客層を見るのが好きです。このアーティストのファンってこんな人たちなんだ、というのは現場でないと分からない情報。今日、大入満員の客層は男性多め、7割ぐらいは男性でしょうか。ただ、アイドルファンというわけではなく(キレキレのコールアンドレスポンスとかはない)、けっこう穏やかな感じ。年齢層は20代中心ながら年配の方もちらほらと。なんだろう、ハードコア由来の人もちょっといそう。ハードコアの人、クラブの人、メタルの人ってそれぞれノリが違うんですがある程度混ざってる感じでした。
本人が出てくる。不思議とアットホームなノリ。
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前のワンマンイベントの時も思いましたが、会場を把握する力が強いアーティストですね。自然体というか。不思議なカリスマ性。煽り方がわざとらしくないし、かなり叫ぶけれど圧迫感が強くない。MCも適度。この辺りの客席との距離感は人それぞれの好みがあると思いますが僕にはちょうど良い感じ。
今日はワンマンライブとあったけれどライブ時間は約1時間弱。対バンの時と同じくらいですね。だいたいワンセット60分以内、とか決めているのだろうか。北米ツアーは何分ぐらいだったんでしょうね。パンクとかハードコアだとライブ短い文化なのでそんなものなのかも。
ライブの雑感をいくつか。
今回のライブはファーストアルバム「春と修羅」再現ライブでした(僕は現地で知った)。荒削りながら勢いがあっていいアルバム。ライブで観れて満足しました。
春ねむりは歌い方でかなり強いグロウルも使うのですが、デスメタルみたいな声というよりはちょっと吹雪、ブリザードのような響きを感じます。個人的には遠藤ミチロウの発声に近いものを感じる。ハードコアとかパンクの人のグロウルなんですかね。喉を締めて喉笛のような感じというか。グロウルで同じフレーズをリフレインする曲が多いのですが毎回同じように発声するので完全にコントロールしているのでしょう。かっこいい。
最後に「ロックンロールは死なない」という曲をやりました。始まる前に「ロックンロールを勝手に殺すな、時代遅れの、とか、最後の、とか言うな」みたいなことを言っていて「ロックンロール」にこだわりがある様子。ちょっと意外だったのは「ロック」じゃなく「ロックンロール」なんだなぁ、と。ロックは音楽の枠を超えた若者文化という概念みたいなものですが、ロックンロールってもっと音楽的な用語というか、リズムパターンだと思っているんですよね。シンプルに言えばエイトビート、1940年代のラテン音楽ブーム(マンボ〜ジルバ)の後釜として生まれたダンス音楽。チャックベリーやプレスリーです。で、春ねむりってハードコアを通過したヒップホップの人だと思っていたので、「ロックンロール」にそこまで思い入れがあるのは知らなかった。言葉に対する感度の高いアーティストなので、きちんとその曲はエイトビート(を基調とした曲)でした。つまり、自覚的に「ロック」ではなく「ロックンロール」と言っている。90年代にはじゃがたらの江戸アケミが「ロックンロールのビートが救いなんだよ」みたいなことを言っていましたが、そういう文脈なんだろうか。神聖かまってちゃんの「ロックンロールは鳴り止まないっ」からなんですかね。
以上、雑感でした。こんなことを考えはしたものの全体としてめちゃ楽しいライブでした。また観たい。
満を持して七月に恵比寿リキッドでワンマンライブをやるそう。北米ツアーでは1000人超えのライブ経験がありますが日本でこの規模のハコは初じゃないかな。どんなライブになるのか今から楽しみです。
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斬新な配布方法
帰り道、携帯から書いているので走り書きです。
それでは良いミュージックライフを。
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腕の文字が良い