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20210516 特撮@新宿blaze
行ってきました特撮ライブ。場所は新宿歌舞伎町、新宿blazeです。
オールスタンディングだとキャパ800人だそうですが、このご時世なので全席指定。半分以下のキャパに抑えている様子。
観客はほぼほぼソールドアウト。5/13発売開始、ということでかなりタイトなスケジュールでの販売だったと思いますが、特撮を、そしてライブを待ちわびていたファンが多かったということでしょう。場内SEは新作「エレクトリック・ジェリーフィッシュ」の初回盤、「Deep Cuts」が流れています。
ライブ本編スタート。一曲目はアルバムのオープニングトラック「電気くらげ」。まったりと落ち着いた雰囲気でスタート。後半に行くにつれてだんだんと盛り上がっていくクラシックロック的な曲。初回限定版のBlu-ray「特撮History」に入っていたオーケンのインタビューによると「最近、喫茶ロックにはまっていて、特撮もそういう方向に持っていきたいんだよね」とのこと。確かに、オケミス(オーケンミステリ文庫)といい、そういう系統がありますね。もともとソロ「私だから」あたりから、サイドプロジェクト「電車」にもそういうテイストがありましたが、最近のアコースティック弾き語り活動でより一層その嗜好が強まったのでしょう。
2曲目、「ヘイ!バディー」で観客が立ち上がる。
ヘイ!バディー pic.twitter.com/dkW27nF38A
— 𝔳𝔞𝔧𝔯𝔞-𝔦𝔡 (@vajraid) May 16, 2021
オーケンいわく「思ったよりお客さん立つのが早いな!」とのこと。今日はMCがさえていました。
声を出せない分、手拍子とサイリウムで観客が参加。特撮のライブがサイリウムでカラフルに染まるとは予想もしていませんでした。オーケンも「俺たちオタ芸がうまくなってるぜ!」とご満悦。
オーバー・ザ ・レインボー pic.twitter.com/Nmm77EggEl
— 𝔳𝔞𝔧𝔯𝔞-𝔦𝔡 (@vajraid) May 16, 2021
今回、本編は「エレクトリック・ジェリーフィッシュ」完全再現というなかなか攻めた内容。ただ、声が出せない、コールアンドレスポンスができないという、いわば「じっくり聞く」という状況では新曲のオンパレードが適していたように思います。「なるほどこう来たか」という感じ。やはりなじみの曲だと声出したくなりますしね。新曲だと新鮮だから「じっくり聞く」も楽しめる。
今日のセトリ。
本編
1:電気くらげ
2:ヘイ!バディー
3:オーバー・ザ・レインボ~僕らは日常を取り戻す
4:I wanna be your Muse
5:ミステリーナイト
6:ウクライナー
7:喫茶店トーク
8:フィギュア化したいぜ
9:果しなき流れの果へ
10:歌劇「空飛ぶゾルバ」より「夢」
11:ネタバレの世界で生きてくための方法
アンコール
12:オムライザー
13:バーバレラ
14:殺神
15:テレパシー
こうして聞くと新譜はかなりプログレ、というか、ゾルバはやはりGenesis的だなぁ、と。小曲が次々と出てきて曲が展開していく、一つの大曲になるという作りがGenesisの手法に似ています。ただ、一つ一つのパートがGenesisはUKトラッドだったりUKハードロックだったりするところが、やはりハードコアやJ-Rock、歌謡曲的だったりするのが特撮の特異性。最後のパートは日本のバンドサウンドという感じで好きです。
全体的にあまり絶叫がなく、曲構成で押していく、じっくりと聞かせる、盛り上がる感じ。また、全員演奏がタイトでした。レコーディングからの流れがあってバンドが温まっているのでしょう。オーケンのMCまでタイトというかかなりしっかりまとまっていてトークレベルも高かった。話術がキレていました。
後、殺神の名曲っぷりを改めて認識。テレパシーもそうですが、こういうヘヴィサウンド、ラウドロックのフォーマットにクラシカルなピアノを入れたバンドって世界的に見ても珍しいかもしれない。うまいキーボーディストがいるバンドはプログ・メタル界隈にはたくさんいますが、特撮は独特ですよね。その中でも「殺神」は高次元でまとまった曲。今回新録された「殺神2020」はもっとグローバルで聞かれてもいい曲な気がします。Youtubeにないのが惜しい。昔のバージョンはありました。
改めて、やはりライブはいいですね。それでは良いミュージックライフを。