34.機械が作り、人が奏でる音楽 = Shimon
その言葉通り、ロボット(AI)が作詞作曲。人間のバックバンドがサポート。Shimon(シモン)は4本腕のロボットでマリンバを演奏できる。ジョージア工科大学の研究プロジェクトで、かつては演奏だけだったのが約5万曲の楽曲を機械学習した結果、作詞作曲能力を身に着けたとのこと。今度アルバムも出すらしい。未来感。
機械が作った音楽はいろいろと出てきているが、今一つ面白みがなかった。これは人間が演奏していることもあり、曲としても面白い。AIによる自動作曲はどんどん増えてきているけれど、結局はツールになる気もする。映画はもしかしたらCGになるかもしれないけれど、舞台俳優とか、肉体性を機械が代替するのはずいぶん先だと思う。結局最後は肉体性による感動なんじゃないかなぁ。メタルとか。アスリートとか。身体的な共時性で熱狂を生むのは肉体の限界に挑む姿なんじゃないかと思う。共感しやすいからね。機械には共感しづらい。ただ、BGMとか録音物とかだとAIの領域は増えていくだろうね。「どうすれば心地よいか」というのは固定化された数式にはならず、たぶん時代と共に微妙に変わっていくけれど(それが流行)、それには考えられる限りの組み合わせを作り上げてレコメンドしてくれるシステムがあればよいからね。でもAIは無数に作曲できるけど、その中から「これが気持ちい」を選ぶのは人であり、結局「作曲家」の役割が「評論家」とか「DJ」的になるだけで、人手を介さないと多くの人に好まれる曲は発掘されない気もする。
以前、人間と機械が共演したビデオをまとめて取り上げたことがある。機械ものが好きな方はこちらもどうぞ(作曲は人間で、機械はあくまで楽器)。