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rockin’ on sonic@2025.1.4 幕張メッセ
ライブ初め。今年初開催のフェス、ロキノンソニックの1日目に来ました。年末に行われたカウントダウンジャパンの会場を転用したフェス。
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一部転用ですね、ステージ名などは同じ
一組目、Luvcat。フードエリアとcosmo stageは同じエリアにあるから食べながら見えるのかと思ったら暗幕で区切られていました。
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音源だけだとそんなにピンと来なかったのですが、ライブで見たら雰囲気があって良かった。さすがこのフェスに呼ばれるだけのことがあります。心地よく体が揺れるけれど熱量がじわじわ高まっていく系。けだるげなボーカルながらフレッシュさもあります。
Luvcat pic.twitter.com/1Y3U9LJSm3
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
そしてギャラクシーステージへ。今回は二つのステージで間髪なくライブが続くスケジュール。逆に言えば、時間被りはないので移動さえすれば全組観れます。
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ギャラクシーステージは流石に広い。人は多いもののだいぶ余裕があります。みんなコスモステージからギャラクシーステージへ大移動。
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ラウパやノットフェスはこのステージを二分割して使っていたと思うので、丸ごとだとかなり広く感じますね。
次はFriendly Fire。ちょっとファンクなポップロックというか、最近のColdplayとかMaroon5みたいなバンド、と言うのが音源でのイメージ。
実際に観ると、イメージ通りのダンスロック。こういうのはライブで観ると楽しいですね。管楽器隊がいてホーンが効いていました。
Friendly Fire pic.twitter.com/bPokrNwDWI
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
長丁場なので途中で抜けて休憩。フードコートが広々していていいですね。会場の電飾も凝っている。このあたりの演出は上手いなぁ。うまくお祭り感が出ています。
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グッズを観に行ったら混んでいたので撤収。2日分のアーティストを売っているようですね。
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会場内にはPULPのロゴTシャツ着た人をチラホラ見かけました。
今回、会場の外にほとんどそれっぽい人がいなかったんですよ。冬だからコート着てるのもあるけど、ライブに来た人かどうか分からない。メイデンライブだとみんなメイデンTシャツとか、メタラーっぽい格好をしているのですぐ分かるんですが、考えてみたらメタルフェス以外のロックフェス久しぶり。でも中に入ればやっぱりバンドTシャツも多いですね。とはいえ物販列もラウパに比べれば短めなので、やはりメタルはマーチャンダイズが特に売れるジャンルなのかも知れない。
続いてThe Snuts。デビュー作W.L.がいきなりUK1位になったバンドです。このアルバムは好きでした。バンドサウンドとしては王道UKロックで目新しさはないけれどメロディが良かった。
初ライブを観てみて、過渡期なのかな、と。いろんな音像に挑戦しているイメージ。リズムやビートを強化しようとしている感じがしました。バンド全員音が細い。それらが混ざり合ってセンスの良いグルーヴ、世界観になっていましたが、もっとグイグイくる何かが個人的には欲しかった。
The Snuts pic.twitter.com/wJqbGd2mlo
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
続いてギャラクシーステージ、Jimmy Eat World。名前は知っていますがほとんど知らない。少し音源を聴いたらメロコアとエモが混ざったみたいな感じ? ライブも初見です。
オープニング、いきなりQuiet RiotのCum On Feel The Noiseがかかる。あれ? ヘアメタル好きなのかな。ライブが始まるとグラムメタル感は皆無でしたが笑。
なんだか懐かしい、90年代を感じさせるメロディ。実際に観てみるとグランジ感もありますね。歌メロは分かりやすいけれど音響がちょっと気だるげ。シューゲイズ的なノイズ感もあり、さすがベテランの貫禄。バンドサウンドの聴かせ方、ステージの魅せ方を知っています。熱い感情が込み上げるライブ。
Jimmy Eat World pic.twitter.com/z8J8Nzj3yX
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
続けてコスモステージでWedensday。個人的にはライブを観てみたかったアーティスト。音源だとやや掴みどころがないんですが、曲展開が予想できずこれぞオルタナティブロックという感じ。あくまでロックなのも好感度高し。Fleshwaterとかにも近い感じです。ニューオルタナティブというか、プログレッシブオルタナティブというか。スライドギター奏者もいるのでアメリカーナな感じもある。Big Theifにも近いのか。サウンドの中を自由に飛び回る歌声。歌の入りが予測できない、気がつくと盛り上がったりさっと引いたり、曲も終わっていたりする。何が飛び出してくるかわからないけれど音を楽しむライブ。不思議な和音も多いけれど収まりが良い。素晴らしいバンド。
Wednesday pic.twitter.com/p0uXZZWRoT
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
Wednesday pic.twitter.com/cZjjYIbZ6c
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
Wednesday pic.twitter.com/o7KKtS0qQX
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
次はギャラクシーステージでPrimal Scream。移動してみたらなんだか急に人が増えました。ステージのかなり後ろの方まで人だかり。
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プライマルを観るのは3回目。1回目はフジロック、2回目はサマソニだった気がする。それほどフェスに行かないのにプライマルに当たる率がとても高いのです。不思議な縁。
改めて観るとすごく引き算のバンドだと思う。クールに、美味しいフレーズを印象的に乗せてくるが音数は少なめ。AC/DCみたいな、ロックの骨組みが見えるようなサウンド。
Primal Scream pic.twitter.com/3WoK7Hotw3
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
改めて考えるとダンスロックの先駆け的な存在でもありますね。マッドチェスターとほぼ同時期かな、スコットランドから現れて。やはりロンドンとはちょっと違う、客観性というかトレンドと距離があるというか、特異なサウンド。案外、同時代だとMobyとかにも近い、というか、18の頃のMobyはプライマルに影響を受けていたのかも知れませんね。00年代初頭に18リリース後のMobyのライブをトルコで観たのだけれど、今日のプライマルは構成や雰囲気が近いです。ダンサブルなビッグビートもそうだし、ゴスペル風の女性コーラスが効いているところとか。でもやっぱりロックンロール感があるのはギターの存在感か。
Primal Scream pic.twitter.com/Wz6owWv76L
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
酩酊するリズムとビート、そこに時々差し込まれてくるハッとするようなギターリフ。この繰り返しでだんだんテンションが上がっていきます。この感覚はプライマルスクリームならでは。
続いてコスモステージでSt.Vincent。今回のフェスはテンポがいいですね。ほぼオンスケ。というか、クリマンのフェスってほぼオンスケな気がします。
昔からなんとなく音源は聴いてきたアーティストながらいまひとつ掴めていないアーティスト。 ライブを観た感想としては、デジタルビートとオルタナティブロックが混ざった人だなぁと。けっこうギター抱えているんですよね。そこだけだとロック、いや、オルタナティブメタルっぽい側面もあったりして。ただ、ギター手放すとマドンナみたいなパフォーマンスしたり。もともと弾き語り、あるいはギターボーカルのロックバンドの人なのだろうか。ビートは打ち込み感というか四つ打ち感が強いのであまりバンド出身な感じはしませんが。面白い感覚の人。
St. Vincent pic.twitter.com/ob0mJch1aO
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
マリリンマンソンとマドンナとビョークが混ざったような。個性的と言えば個性的。ライブを観ても相変わらず謎なアーティストでした。謎な感じが魅力なのかもしれない。そういえばDeftonesもライブ観てもよく分からなかったんだよなぁ。ちょっと近いかも。
いよいよ大トリ、PULP。実はほとんど思い入れがなく、ディファレントクラスも持っていたけれど全く覚えていないという体たらく。とはいえブリットポップの時代を生きたものとして観てみたい。
Pulp pic.twitter.com/PhxqCKFFbL
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
もう、ライブ始まった途端に曲のレベルが違いますね。自分のツボへの刺さり具合が違う。なんだかんだ90年代UKロックの芯を喰っている感じがします。だから「ブリットポップ四天王」と呼ばれるんだなぁ。オアシス、ブラー、パルプ、スウェードの一角。
Pulp pic.twitter.com/CTFz5XpljA
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
オアシスはビートルズと比較される、60年代的な王道ロック感やボーカルが二人いたことからでしょうけれど、Pulpを比較するならthe Kinksな気がします。英国生活とか英国人の感覚を素晴らしい楽曲に昇華した感じがする。
Pulp pic.twitter.com/wxTks7aeL7
— ヴァジュラ𝔦𝔡 (@vajraid) January 4, 2025
時代の歌。
あと、意外とみんな演奏が上手いというかテクニシャンですね。あまりテクニックが前面に出る曲は少なかったけれど、一曲弾きまくるギターソロで終わる曲があってハードロックな感じでした。世代的にハードロック通ってるだろうしなぁ。ボーカルも、富士山の写真撮ったぜとMCしてるとき手元でメロイックサインしていたんですよね。好きなのかな。UKロックの人ならもはや共通サインかも知れませんが。
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なんだか真っ赤なシーンが撮れました
今日のベストアクトはWednesdayとPULPでしたね。結局個人的にはダンスロックよりハードロックが好きと言うことか。
全体としていいイベントでした。快適。トイレも食料も豊富にあったし、それでいて人もたくさん入っていたし。明日は行けないのですが、来年もあるならまた来たいですね。
今回、特別思い入れのあるバンドはおらず、全部「気になっているけれどよく知らない」バンドだったのでフラットに見れた気がします。そこで感じたのがタイムテーブルの見事さ。実績だけならWednesdayよりThe Snutsなんだろうけどライブアクトとしての説得力でこの並びなんだろうなぁとか、やはりギャラクシーステージに出るバンドは大ステージでも映えるバンドで、コスモステージはちょっと密室感が合うバンドをしっかり選んでるなぁ、とか。今回、「特別な思い入れのあるバンドがいない」にも関わらず観にきたのは、イベントとしての流れの良さみたいなものを感じたからですね。このイベントに行ってみたい、という感覚。その感覚に見事応えてくれました。やっぱりロキノンってキュレーションとブッキング能力高いんだなぁ。クリマン単体イベントより完成度が高かった気がします。もちろん、イベントは回によって当たり外れがあるけれど。今日は個人的に当たり回。
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新年から良いお祭りに参加できました。満足!
それでは良いミュージックライフを。