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なんで起業?どんな会社?

こんばんは、やすえだです。

最近「なんで起業したんですか?」と聞かれる機会が
ちょこちょこあったので(ゆーて数回だけど)
起業を決意した経緯についてと、
どのような会社にするつもりかについて書いておきます。

経緯

僕が起業を決意したのは、2021年の6月でした。

当時所属していた映像ベンチャーには
2018年の10月に、共同創業者2人に次ぐ3人目という形でジョインしました。
その時点ではガッツと勢いだけで物事を進めてるような感覚もあり
(たぶん僕の視座が創業者2人に追いついてなかっただけ。)
精算の仕方や、新規顧客獲得するんや、みたいなところから、
役割分担なんて皆無で、3人で全部やるみたいな、
それまでいた大手とは大違いのものでした。
それはとても斬新で、とても居心地よく、とても幸せな時間でした。
ここでは書ききれないくらい、驚くような出来事の連続でした。
そうこうしていたら徐々に仲間も増え、
ルールを定めるためにたくさん話し合って、
自分も社内に向けてたくさん発言したり、社外に向けて発信したり、
全員で試行錯誤していく中で、少しずつ大人の会社になっていきました。

そうした経験の中で、脳みそが鍛えられ、
どんどん人生を俯瞰で見た上での「欲」が出てきた僕は考えました。

僕は人生を賭して、なにを成すんだろう。
あと数十年で、社会にどんな差分を産むんだろう。
半径5メートルにいる人たちと、どんな答えを出すんだろう。
そしてその答えを、誰に伝えるんだろう。

映画「キャストアウェイ」のウィルソンとのお別れシーン

共同創業者2人のことは今も本当に尊敬していますし、
正直とても勢いがあって、
そのまま居続けても十分に幸福な人生を過ごせていたと思います。
ぶっちゃけある程度「おいしい」思いも出来たことでしょう。
しかし、あくまでそれは共同創業者2人の船であって、
自分の船ではないな、と、どこかで気付いたんですね。

確信

起業を決意した当時、僕には3つの確信がありました。
仕事を通して、社会課題の緩和や抜本的な解決に挑戦するべきだ。
鍵となるのは、デザインも含めた企業としてのブランド力だ。
それを成し遂げられる能力が、僕には備わっている。(めっちゃ強気で草)

僕は欲が出てくるともう止まらない性格なので、
エヴァが動かない時のシンジくんばりに、
「やらなきゃダメだ、やらなきゃダメだ」という焦燥に駆られ始めます。

そして7月のある日、社長を会議室に呼び出して、こうプレゼンしました。
「おら、エクレア株式会社を立ち上げるだ。資本金くれ。」
あまりにも都合のいい、お子様すぎる理論展開でした。
しかし社長は、「ええやん」と即答で、やるならすぐ準備するぞ、
と想像の100倍くらい前のめりに挑戦を後押ししてくれました。

なので、当初の想定は子会社としての独立。見栄え的には分社化、でした。

仲間達へは、お金が動く話は又聞きになると印象悪いよなと思い、
全体チャットで伝えるとかじゃなく、1人1人呼び出して、
「このようにするので、会社の資本を僕の会社に少しだけ入れることになる。応援してくれますか。」とホワイトボードを使って説明しました。
ベンチャーマインドの社員たちは全員「ええやん」という反応だったので、
ついに、数ヶ月妄想していた、「僕の船」の建設が軌道に乗り始めました。

しかし、ここでまた僕の焦燥が顔を出し始めます。
果たして、資本をもらって、子会社として船出するエクレア丸は、
本当に僕の船だろうか?と。

正直、社長は連続起業家ということもあって、
司法書士や税理士とも関係値がありますし、
法務や会計についての知識も尋常じゃないため、
一緒に考えようよ、と言ってくれたのは、とても心強いものでした。
というか、それ無しでは起業なんて無理でした。わら
「やっぱり子会社じゃなくて、完全に僕の会社としてやりてえ」
なんてことを言ったら、じゃあ勝手にやればと言われる覚悟はしてました。
しかし、結果はかなり意外なものでした。

「それでも全然協力すっから。」

社長と起業についてあれこれ話し合ったあとの帰り道、
分かれ道のところで、今言わねば!と意を決して、
「やっぱ、100%自分の会社としてやりてーんすよね」と切り出しました。
もうそうなると全然話が違います。社長としては何の旨みもない話です。
しかし、社長はなんの間も置かず即答で、
「いいんじゃない。それでも全然協力すっから。」
と言い放って、スケボーでプッシュしながら夜の帳に消えていきました。
きっと彼は内心「(決まった…!)」と思ったことでしょう。
そんなこんなで、理解ある社長や仲間たちの後押しもあって、
来たる9月9日に設立登記が完了し、エクレア株式会社が爆誕しました。
しかし、僕の中でエクレア株式会社が発足したのは、
間違いなく、その出来事があった2021年7月12日(月)でした。

本題

そんなこんなでエクレア丸は、前述した通り、
・仕事を通して、社会課題の緩和や抜本的な解決に挑戦するべきだ。
・鍵となるのは、デザインも含めた企業としてのブランド力だ。
・それを成し遂げられる能力が、僕には備わっている。
という3つの根拠の無い確信を頼りに船を漕ぎ出したわけですが、
これらは全くもってふわっとした抽象論に過ぎず、
これを代表である僕自身がもっと明確に、
誰が見てもわかるように言語化しない限りは、
エクレア株式会社の存在意義や文化は生まれないなと考えました。

とはいえ、日々の業務もたくさんある中で、
上記のような、企業のDNAを決定づけるようなことは、
洞窟に篭って考えたいなと思い、なかなか手をつけられずにいました。
しかし最近はやや落ち着きも出てきたので、
まずは企業理念を決めよう、と思い、
こないだ、3日3晩飲まず食わずで考えた企業理念がこちらです。

企業理念

この言葉に至るまでには様々な思考があったのですが、
ざっくり言うと、
DX(デジタルトランスフォーメーション)は
人と人の関わりを希薄にするものではなく、
むしろ誰かと向き合う上での様々なノイズが消えることで、
目の前にいる人の解像度が上がることを指しているのではないかと。
そうすることで「周りの人」や「大事な人」が鮮明に浮き出てきて、
人類は「共に生きる」ことを、再定義する方向に進むのではないかと。

その時に各個人は、これまでしてきたような、
属性やメリットで他人を見る、という行為から脱却して、
リスペクトして真摯に向き合う力を問われだすのではないかと。

そもそも僕は、シンギュラリティなんてものは来ないと思ってます。
人間同士の肌と肌のふれあいとか、誰かを無性で愛する心とか、
侘び寂びみたいなものって、システム化できないし、
人間が持つ本来の能力や性質なんて、ほとんど判明してないわけで。

「人間なんて、不完全だよね」ということを認め合って、
そんな性質を持ったひとつの命であることを喜び合いたいし、
その問いに立ち向かうための「発展」を掲げる企業と手を取り、
その想いに寄り添ったクリエイティブにとことん拘る会社でありたいと。
そんなこんなで「心に触れる」というワードを企業理念に入れました。

大きな事業としてはもちろん「映像制作」ですが、
もっと根本の部分から企業と向き合って、デザインファームのような動きをしていきたいと考えています。

まあでも、理念なんてものは、日々の仕事と、
クリエイティブで示し続けることでしか伝わらないと思ってるので、
とにかく真摯に、リスペクトを込めて仕事をするしかないなと。

まだ仮のHPですが、どんな仕事をしてるかはこちらのworksに入れてますので、ご覧くださいませ。(パスワードは社名です)
https://eclair.id/

そんなこんなで、21年9月に立ち上がってもうすぐ22年の3月なので、
何気にもう立ち上がって半年が経とうとしています。
ひとまずは1年生き延びられるように色々と試行錯誤しながら頑張っていこうと思いますので、何卒、よろしくお願い致します。

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