見出し画像

力を抜く

10連休のGW。超大型連休で世の中が賑わう中、誰かから誘われない限り遊びに出ない自分は、最初の3日間、やり残した仕事に取り組み、中盤は本を読んだり、勉強したりと、せっかくの休みを黙々と過ごしていた。まあ、こんなことはよくあることで、自分からしたら通常運行。異常問題なし!という寂しい状況である。ただ幸いなことに、GW後半は大学時代のサークルの友人に誘われ、下田まで1泊2日の旅行をする予定が入っていた。

院へ行った友人や、留学組含めて、全員が社会人として迎える初めてのGW。半数のメンバーは大学のあった県から離れて、東京や名古屋で働いているため、卒業ぶりにあった人もいた。久しぶりに再会した友人達は、着る服も少し落ち着き、少しずつ大人としての余裕というものが出てきたように見受けられた。

とはいえ、まだまだ大人にちょっぴり毛が生えたくらいの年頃。BBQの買い出しは、激安の殿堂、ドンキホーテ。「スーパードライが良い!」「一番搾りもいれとけ!」なんていうビールのメーカー論争から始まり、「ドローン(ドンキに売っている5000円のやつ)を買いたい!」、「いや、絶対にいらない!」という謎の論争に発展し、あのドンキのせまーい道を横並びで塞ぐという、迷惑な大学生スタイル。言い合いをするのは、いつも同じメンバーで。お酒や、食べ物は、どっちでもいい派の自分はそれをいつも遠巻きに見ていた。でも、それがどこか心地良くて、間を見計らって「まあまあ」と仲介に入るのが好きだった。

結局、みんなからちょっと多めにお金を集めて、ビールはスーパードライ、一番搾り、金麦とみんなの好みが合うように買い揃えた。そして、何故かどこで飛ばすのかもわからない、ドローンを1人500円出して、購入した。ちなみに、ドローンはレジの店員さんがピッをする直前まで揉めていたから、迷惑も甚だしい。

そんなこんなで、ぐちぐち言いながらもみんなで大量のお酒とつまみを買い込み、コテージで朝まで飲み明かした。酔っ払って、悪口を言い合ったり、元彼女の話でいじったり、大学の時と変わらない景色に、自分の仕事で張り詰めていた線が一気に緩んだ。

普段、仕事をしていると、どうしても「もっとうまくやりたい!」とか「もっとできるようになりたい!」とか、意識高く日々を過ごしてしまうのだけど、友人達と馬鹿で、生産性のない話をすることで、普段高く保っていた視点が下がった気がした。特にここ最近は、自分の高い理想を追い続けては、届かぬの繰り返しで、息詰まり感があったため、すごく救われた。社会人3年目、勝手に人生の岐路だと考えていたけど、もっと力を抜いて過ごしても良いのかもしれない。

あと、この旅行で得た教訓がもう1つあった。それは、ドンキでドローンを買うか迷った時の答えはただ一つ、ちゃんとしたドローンを買いましょうということである。ドンキで買ったドローンは結局、バッテリーがイかれていて飛ぶ姿を1度も見れずに終わった。

いいなと思ったら応援しよう!

安田舞天
ムムム。