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「いいね」節約

近頃、インスタの流行具合がハンパない。休日になれば、友人がこぞってインスタで、「#カフェ」だの、「#女子会」だの「#オシャレさんと繋がりたい」だのと投稿する(カフェとか女子会はまだいいが、なんだオシャレさんと繋がりたいって)。どこか冷めた目で見てしまう。なら、インスタをやるなと言う声が出てきそうだが、なぜ私がインスタをやっているのか?疑問に思った、そこのあなた、インスタで「#ナイトプール」と検索してみて欲しい。うん、わかるだろ。言葉はいらないよな。

そんなスケベな話がしたいのではない。本題は違う。インスタのいいね機能、あれはどうにかならんのかねという話がしたかったのだ。と言うのも、私もたまにインスタで投稿することがある。旅行先で写真を撮った時に「お!これお洒落!インスタに投稿しよう」と意気揚々に投稿するが、つくいいねの数は、20ちょっと。一方で、同じタイムラインに挙がっている周りの友人の投稿に対しては当然のごとく50やら、60やらいいねがついているのだ。それが、私よりもフォロワーが多いのであれば、まあ仕方ないと諦めがつくのだが、フォロワー数はそんなに変わらないにも関わらず、明らかに私の投稿だけいいねの数が極端に少ない。そうなると、タイムラインに自分の少ない、いいね数をおっ広げるのは、とても恥ずかしくなるのだ。まるで、自分がセンスのないと言うことを人前で叫んでいるようなものだ。

こんな状況を脱して、私もキラキラ系男子になるべく、毎朝起きてはインスタに投稿される画像にいいねを送ったのだ。今までは、大学の可愛い子たちの投稿に、心の奥底から「いいね」を送り、ブスには「きもい」ボタンで「きもい」を送りたいなんて、ひどいことを考えていたのだが。可愛い子だけに媚びてはダメだと反省し、明くる日も明くる日もいいねを送った。そして、そんな生活を3週間ほど続けて、「よし!そろそろ試してみるか」と思い立ち、家の中でデキる渾身のお洒落!コーヒーを飲みながら、POPEYEを読むの図を挙げたのだ。私は、ワクワクしていた。一体、どのくらい、いいねが伸びるのか。スマホを片身離さず、通知を待った。1から始まり、2、3、5、10、15といつも通り、いいねが増えていく。そして、20と。気づけば、日付は変わっていたが、いいねを待った。だが、終わってみれば25くらいのいいねだった。送りたくないいいねを、むしろ「きもい」を送りたいと思った人たちにも、媚びを売って「いいね」したのに。そこで、自分のいいねのムダ遣いに気づいた。

いいねを人に送ったって返ってこない。ならば、やたらめったら「いいね」を送ることは、大切な自分の時間をムダ遣いするだけでなく、自分の「いいね」の価値を下げてしまうことにも繋がる。いいねをやたらめったらに送っても、いいことはないのだ。だから、私は心から良いと思ったものに、いいねを送る。いいねの節約も大事なのだと、自分に言い聞かせて、今日も水着の女の子に、渾身のいいねを送るのだ。


ムムム。