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「失敗の数だけ成長できる」脳外臨床研究会会長・山本秀一朗インタビュー

こんにちは!
理学療法士 安田です。

様々な活動をされているセラピストの方から
どんな経験をしてきたのか、
これまでに培ってきた価値観や
仕事に対する想いをインタビューしています。

安田公式LINEはこちら▼
https://lin.ee/QfnxiYf


今回は、高橋和也さんよりご紹介いただきました
脳外臨床研究会会長である
作業療法士 山本秀一朗さんにお話を伺いました!

※本記事は5〜7分で読めます。
※動画視聴も可能です。
(記事の最後に動画があります。)

山本さんはリハビリで風船バレーを
極めていたかもしれない
若手の頃に出会った先輩の一言をきっかけに、
今では2秒で状況把握ができる
脳画像のスペシャリストと呼ばれ、
セミナー参加者年間3000人超える実績を持つ。

現在は作業療法士として現場に立ちながら、
脳外臨床大学校代表も務め、
オープンチャットやInstagramを通して、
学生でもわかりやすい
脳卒中リハビリに関する学びを発信。

教科書や参考書の情報ではなく、
山本さん自らが評価・治療した知見をもとに
講義されることから、「生きる臨床」として
セラピストからの信頼が厚い。

一方で「お花屋さん」の顔を持つ山本さん。
コロナ禍において医療職として働きかけたことが
大反響を呼ぶことに・・(動画の冒頭をチェック)

目の前の患者と向き合い続ける山本さんから学ぶ、

「失敗と挑戦」


ー リハビリ職として、あなたはどう在りたいですか? ー

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リハビリは楽しくやるべきか?
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今となっては臨床家として
6年間で1500人以上の脳卒中患者様を
治療するほどの実績を持つが、
若手の頃はリハビリテーションを理解しておらず、
動作練習(ズボンが履けなければズボンを履く練習)や
足の曲げ伸ばしなど反復練習をひたすらしていた。

しかし目の前の患者はよくならない。

なぜ治らないのか、もどかしさを覚えながらも
3年の月日が経った時、
尊敬する先輩から言われた一言に衝撃を受ける。

「お前のリハビリでは
患者さんは3年後幸せになれない」


正直、先輩のリハビリは好きではなかった。

先輩の担当するおばあちゃんは
息切れしながらも歩かされていたから。

その時はただでさえ辛い病院にいるのだから、
少しでも楽にリハビリができ方がいいじゃないか。

だけどあることに気づいたんだ。

退院してから
「先生のおかげでこんなこともできるようになったよ!」と
先輩に会いに来る患者はたくさんいたが、

僕のところには1人も来ない。

これが、患者を治すという本質を痛感した出来事。

今、幸せなリハビリではなく、
3年後に幸せでいられるような
リハビリを提供しよう。




当時のことを山本さんは笑いながら振り返る。


「作業療法士は患者様の生活を
楽しくすることだと思っていました。
リハビリテーションの再び適した状態という言葉も、
豊かになるとか、回復するってことすら
よくわかっていなかったですね。

何かしなければいけない、
提供しなければいけないとは思ってたけど。
だからその時のリハビリは、
風船バレーでおばあちゃんが
どこでもリーチできるように
風船をいかにうまく手元に返すか。
そんなことをやってたよね(笑)」

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教科書開くか、患者を診るか。
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同じ「歩く」というリハビリをしたとしても、
先輩が介入するか僕が介入するかで
治療の効果に大きな影響があることがわかった。

ノウハウではなく、
「人」によって効果が変わることを目の当たりにし、
リハビリにおいて予後予測はできないと確信した。

自分は楽しい時間を提供できたとしても、
治すリハビリができていなかった。

悔しさから勉強に励み1年を過ぎた頃、
臨床4年目でありながら初めて、
セミナー講師をする機会を得る。

初めは院内でも「おもしろい!」と
評価されていたものの、
忙しい業務の中参加者は減少。

それからもっと多くのセラピストに
話す機会を作ろうと、
外部講師を務めるようになった。

「初めてセミナーを開催したときは
40名くらいだったかな。
2年間は無料でやってて、
有料にした時は500円で1回2万くらい。
嬉しすぎて、このお金どうしよう!!
てなったよね。

結局みんなで飲みに行ったけど。(笑)」

臨床4年目にして会社を設立し、
経営者としても働いてきた山本さんが発した言葉は
人生そのものを表していた。

すべては本ではなく、実践。
死ぬほど失敗して、
死ぬほど挫折して、学んできた。

行動なくして成果なし。

多くの失敗するからこそ人は成功に近づき、
チャレンジするからこそ失敗できる。

挑戦して、失敗して、行動した。
これが一番の学びかな。

教科書に書いてあることが全てではない。
自分の目で確かめ、実践し、また確かめる。

リハビリにおいても、人生においても、
実践しないことには何も始まらない。

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自分の人生を決めているのも全ては「脳」
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どんな声かけで、どんな触り方で、どんな環境で、
患者はどう変わるのか?

経験年数10年目のベテランより、
1年目の新人がリハビリした方が
患者満足度が高く、よくなっているなんてことがある。

1年目は技術もノウハウも全然足りないけど、
どうにかよくしようと一生懸命やろうとする。

これが「心」。


人は方法を提示したところで治りはしない。
だけど一生懸命やってくれたという感覚から
身体の動き方が変わるのだ。

伝えたいことは、
「心のある関わりをしよう」ってこと。

これが脳の神秘であり、
脳を知らないわけにはいかない理由。

人間は、脳そのもののことを、「人」と呼ぶ。


臓器提供ができる定義は、
心臓が止まったときではなく、
脳が死んだとき。

つまり、
人が生きているとは
脳が生きているという証である。

全てにおいて筋肉が決めているわけではなく、
「脳」が決めているんだ。

モチベーションや、誰が好きかとか、嫌いとか、
何をしたいのかとか。

全部、脳。

だから、

どうしたいのか、何したいか、
人生を決めているのは脳だってこと。

これが「人をみる」ということなんだ。

自分においても、どんな環境で、どんな人といて、
どんなことをしているかで
人生が変わる。

現場に悩んでいることがあるのであれば、
普段と違うことをしてみる。
初めて話す人と話してみる。

自分に入る刺激を変えることから始めてみよう。

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山本さんからメッセージ
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これまで読んでくれた方に伝えたい。

誰かが必ずみているってこと。


頑張り続けたら、
必要としている人が必ずみている。

毎日毎日、必死に頑張る。
全力を尽くそう、手を抜かずに。


絶対に、みている人がいるから。

30代になると頑張ってきた人、
手を抜いてきた人はすぐにわかる。

20代をどんな風に生きてきたかで
30代は大きく変わる。

不安は消せるものではないし、
今後どうなるのかなんてわからない。

どうにかなったときに、どうにかできることは1つ。

今までやってきたことだけ。


スポーツの試合で、
今までやってこなかったことができるわけない。

だから今やっていることに必死で頑張ることが大事なんだ。

今、抱えている悩みは誰の悩みか?

おそらく、自分の悩み。

セラピストとして患者の悩みをとること、
患者の心を豊かに評価すること、
患者の心を救うリハビリをしてほしい。


それが作業療法士であり、
リハビリテーションであると思うから。

「僕がセミナー講師であることも、
経営者であることも、
目の前の患者さんを見続けてきたから。」

最初は否定されるだろう。
君には無理だと。

だけど大丈夫。

やり続けてきた人しか、言うことはできない。

行動してきたからこそ、今があるんだと。


いかがでしたでしょうか。
1人の作業療法士ではなく、
「山本秀一朗」という人間を通して、
伝わることがあります。

人に寄り添う職種だからこそ、
自分自身の人間性を育み、
多様な価値観や視点を持つ必要が
あるのではないでしょうか。

もう1度、冒頭に聞いた質問をします。

リハビリ職として、あなたはどう在りたいですか? 

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<山本秀一朗>

♦脳卒中専門リハビリステーション「脳梗塞リハビリ院」 HP♦
https://www.nou-kaizen.com/

♦株式会社脳PLUS HP♦
https://www.nouplus.co.jp/

♦脳外臨床研究会&脳外臨床大学校(セミナー動画配信)
https://note.com/nougerinsyou/

♦脳外臨床研究会&脳外臨床大学校オープンチャット(無料セミナー開催)
https://line.me/ti/g2/7VyPJZ-Z47E5trRfhQnFv42JbH2FGwBYCgCf3Q?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default

♦脳卒中専門リハビリステーション Facebook♦
https://www.facebook.com/%E8%84%B3%E5%8D%92%E4%B8%AD%E5%B0%82%E9%96%80%E3%83%AA%E3%83%8F%E3%83%93%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-654884081352796/

♦山本秀一朗  Twitter♦
https://twitter.com/alilyofthe?lang=ja

♦山本秀一朗  Facebook♦
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♦山本秀一朗  Instagram♦
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<安田彩夏>

理学療法士 26歳 東京在住

長年憧れてきた理学療法士になったものの
自分の将来に悩み、
目の前の患者さんと向き合うことが
できない自分がいました。

当初は職場環境のせいにしていましたが、
尊敬するセラピストに出会ったことで
自分自身が成長し変わる必要があると気づきました。

人との出会いや、セラピストの人生を知ることが、
なぜ理学療法士になったのか、
これから何をしたいのか考えるために必要だと思います。

今の自分にできることは、
業界に出てから迷子になる前に、
自分と向き合う時間、
将来を考えるきっかけを学生に作ることです。

今回のインタビューをもとに
「ライフキャリアを開拓する本」を制作し、
医療学生と「未来MAPをつくる」プロジェクトを
立ち上げました。

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未来の学生を一緒に応援してください。
クラウドファンディング2022年2月9日(水)開始
https://youtu.be/EOIQtUYkXl0


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