見出し画像

カスタマーサクセスとは#3-2-2

前回はリクルートマーケティングパートナーズの成功事例について説明がありました。
本書の註にあったYouTubeの10分程度のインタビューが読まずとも経験者の語りで理解する事ができました。
今回の事例はメルカリ。ここにもインタビュー動画があるので、先に観る事をおすすめします。

参考図書

事例2:メルカリ

メルカリのミッションは「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」
・メルカリ3つの成功要因
①世界基準でカスタマー体験(CX)の改善に取り組む
+カスタマー体験を良くすることは「メルカリのお客様の気持ちを十分に理解すること」
+しかし、お客様はあまり本音を語ってくれないし、サービス改善の種となる声を探し出して最適解を見つける事は難しい
+メルカリでは出来るだけ多様な形でVoCを集めることと、以下の2つの方法でVoCを多くの人で読み込むことを心がけている
1.「VoC読み込み合宿」で、チームで事前に読んできたVoCに対して、一日中様々な角度から討議し、改善の最適解を見つける
2.「メルカリサロン」でお客様に集まってもらう座談会
+メルカリでカスタマー体験の改善時に大切にすること
→声をあげてくれたお客様に改善したことを伝えることまでのプログラムを先に作ること=プログラムがないと単に聞くだけになるためになるため

②テクノロジー以外もメルカリの大切なプロダクト価値
・メルカリはテクノロジーだけでなく、リアルな配送もプロダクトとして強化している
多くの人にプロダクトを使ってもらうには手間を極力無くすことが大切
・こうした姿勢から「らくらくメルカリ便」や「ゆうゆうメルカリ便」、「匿名配送」が誕生
・テクノロジー「以外」の手間要らずで安心・安全に配送できる事が、「誰かには価値があるのに捨てるをなくす」というメルカリの目的と合致している
・一般的にカスタマーサクセス(サービス)はコストセンターと位置付ける企業が多いが、メルカリはお客様がプロダクトを使い続けることに直結するプロフィットセンターの位置付け

③カスタマーサクセスは全社員がお客様のためになることを追求する
メルカリにカスタマーサクセスという部門はないが、カスタマーセントリックな企業文化があり、カスタマーサクセスは組織全体が実行する価値観が浸透している
横断的に組織を巻き込みながらカスタマーサクセスに取り組むことは、多様なステークホルダーの合意形成が必要で、時に困難

引用:カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」 ISBN 978-4-86276-268-9 C0034  P205~212参照

<所感>
カスタマーサクセスは経営、マーケティング、プロダクト、営業とあらゆる組織とのコンセンサス形成が必要で、困難を伴う…この説明がカスタマーサクセスを成功させる真因だと思いました。
結局組織横断的な取組みを、大企業の一部門が頑張っても声の大きい人や社内政治に強い人が音頭を取ることになり、全体最適にならないと思います。(何度も大企業社内で見てきた…)

スタートアップの様に組織体が大きくない段階でトップがカスタマーサクセスが重要であると早い段階から繰り返し社内に説明し、文化として浸透させるしかないと思います。(大企業でも浸透はするが膨大な時間が必要)
今回のメルカリはCEOの田面木宏尚氏のインタビューです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?