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【BLUE GIANT/石塚 真一】(1/2)人が前に前にと真っ直ぐ突き進もうとする姿はとてつもなくカッコいい【漫画感想】

note初投稿です。

兼ねてから、「とても面白い」「名作だ」「読んで損はない」などなど、良い噂しか聞いていなかった『BLUE GIANT』。本日気が向いて書店でBLUE GIANT無印を10冊全巻購入し、面白すぎて一日で読み切ってしまったので、熱が冷めないうちに感想を書こうと思います。※読んだことある人向けの感想、ネタバレありです。

もともとジャズ漫画というところまでは知っていたのだけれど、なんとなく世間で流行っているものを素直に読むのがカッコ悪いと思っている節があったのと、音楽漫画という分野が漫画というか音のならない媒体で音楽をどう扱うのか、というところにちょっと疑念があったので、読んでいなかったという感じでしょうか。

いざ読んでみるとそんな考えを吹き飛ばすかのように主人公達のジャズの世界に飲み込まれ、あっという間に読み切ってしまいました。

この漫画に自分が引き込まれた点は①圧倒されるほどの、主人公やその他登場キャラクターの真っ直ぐさ・熱量の多さ②漫画という媒体を生かした圧倒的な表現力です。

初めはこの作品は「いい人しかいないから気持ちよく読めるな」と思っていたんですが、少し違っていて、「登場人物が全員自分の信念に基づいて行動して、前に突き進んで行っている」のです。

言わずもがな主人公の大はジャズで自分が世界一になることを疑わず毎日サックスを吹いているし、雪祈はジャズで勝ち上がっていくことに対して貪欲に行動しているし、玉田は自分の「音楽をやりたい」という気持ちに真正面から答えていっている。その他のキャラについてもほぼ全員が自分の中の信念に基づいて行動している。

そんなキャラ達が、ジャズという題材を通して努力し、時にはぶつかり、困難を超えていく内容だからこそとてつもなく面白く、引き込まれ、心を揺さぶられる。

私の引き出しの中で、近い作品だと『ブルーピリオド』や『左利きのエレン』あたりでしょうか。(どちらも芸術系なのでジャンルとしてそもそも近いのかもしれませんが...笑 二つとも大好きな作品です。)

ブルーピリオドの主人公は本作の大や玉田のように、絵の楽しさに気づいてその道に突き進んでいくし、左利きのエレンの光一は何者かになるために愚直に努力を重ねていく。(この2作品の感想もそのうち。)

信念持って前に進んでるやつらはどうしようもなくカッコいい。

BLUE GIANTには色んな大人も出てきます。大にサックスの基礎を教えてくれた由井さん、東京での練習場所としてお店を貸してくれたアキコさん、ソーブルーの平さん、大のお父さん・お兄さん......。みんなそれぞれ自分の中に一つの柱を持っている人たちです。だから見ていて気持ちいい。

逆に柱を持っていない人達も出てくるんですが、そう言う人たちはみんな大逹の演奏を聞いて心の中が変わって行く。これも大たちが以下に本気で演奏をしているか、熱量がすごいか、と言うことを読者に伝えてくれるきっかけになっています。

①圧倒されるほどの、主人公やその他登場キャラクターの真っ直ぐさ・熱量の多さ、と言う点ではここまでとして、②漫画という媒体を生かした圧倒的な表現力、については次回投稿で書ければと思います。

では。

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