見出し画像

プロダクト価値最大化のIT投資のルールを考える

年末ですね〜今年の学びを毎年振り返りながらプロジェクトマネジメントを8年くらいしてます。


今回もプロジェクトマネジメントではないですが、プロダクト価値を最大化していくための考え方を整理してみます。

IT投資で考えるべきこと

シンプルに考えると、考えるべきポイントは3つに集約されると思います。

A:資産(プロダクト)→価値の転換率を高くする

B:投資割合(資産・費用)の資産比率を高くする

C:価値からお金への転換率を高くする


原資となるお金があり、それをプロダクトというシステムに変換し、そのプロダクトを通じて価値を提供し、お金を得る、というサイクルを回していきます。

画像1


私が担っている事業ディレクションという仕事では、特にA,Bに責任があります。

今回は、

A:資産(プロダクト)→価値の転換率を高くする

この考え方について整理したいと思います。



価値の総量の考え方

価値の総量は、世の中に出した案件の効果×時間、つまり、価値面積の大きさで決定されます。

価値を最大化していくには、この総面積をどう大きくしていくか?を考えることが重要になります。

画像2

面積を大きくするための考え方は、以下の3つで考えます。

①面積を増やすため案件をリリースする

②毀損(バグ・障害など)が出たらすぐ修正する

③毀損がでないように潜在的なリスクをなくす


画像3

①は価値を積み上げて面積を大きくするプラスの思考、

②、③は、価値の毀損を減らし面積を小さくする要因を取り除くマイナスの思考です。


価値を積み上げるには小さく早くリリースしたほうがよい

「①面積を増やすため案件をリリースする」、これは価値が高いものを早くリリースすることが重要になります。

特に早さというのものが重要であることを示したのが以下の図です。

画像4


(左図)効果が1のものを、1の時間で作って5の時間が経過した世界

(右図)効果が2のものを、2の時間で作って5の時間が経過した世界

これらを比較した図です。

1案件あたりの投資効率(ROI)はどちらも一緒(傾き1)ですが、価値の総量は前者(左図)のほうが高い(左図は10,右図は8)です。

つまり、投資効率が一緒でも早くリリースしたほうが価値の総量は大きくなります。

この「早くリリースして成果を積み上げる」というのが基本的な考えになります。



実際にシステム開発をしていく場面を考えると、

「早く」を実現するために、

・案件単位でチェックしたときに、検証する仮説は必要最小限になっているか?

・過剰なシステムの作り込みや要件が入っていないか?

などを確認する必要があります。


「効果を高く」を実現するために、

・案件あたりの課題は十分に大きいものか?

・複数ある案件群に対して優先順位を正しくつけてリリースできているか?

などを確認する必要があります。


まとめ

今回は、プロダクト価値を最大化するためのIT投資のルールを整理してみました。

・IT投資は、お金→資産→価値→お金のサイクルを生み出すためにある

・価値の大きさは、案件効果×経過時間の総面積

・案件をリリースは特に早さが重要

という内容でした。




いいなと思ったら応援しよう!