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【お風呂小噺】湯一無二?!映画「湯道」(ネタバレあり)

◾️湯活バラエティ

先日映画「湯道」を観てきました。

この日の客層は映画デーの日とはいえ、平日の昼間だったためか年齢層は高めに感じました。

「おくりびと」で脚本した小山薫堂さんが、
以前よりラジオや著書、振興会などで発信していた湯についてを映画化した作品です。

話の概略としては、
とある銭湯を舞台にし、その銭湯の存続についてを主軸に、湯にまつわる人たちの群像劇となっており、
そこにそれぞれの湯への向き合い方で繋がったお話です。

役者においては、男性陣も女性陣も豪華なため、
それを観にくるだけでも華やかになります。
個人的にはWカンナが好きです!

そして、おそらくここまで湯にこだわった、特化した映画はこれまでなかったため、宣伝文句である湯一無二であると思います。


◾️個人的な感想(ネタバレあり)

その他サイト口コミも見ましたが、ここからは個人的な感想をつらつらと書いていきます。

まず、話全体として、群像劇であるため、さほど大きな出来事があるわけでもないですし、サプライズがあるわけでもありません。
また、銭湯の存続問題であったりと設定も現実に即すためにか普通です。
銭湯で巻き起こる繋がりにほっこりすることを楽しむ映画です。

ここまでは特にマイナス要素もないのですが、
中途半端に「湯道」を絡めるために、バラエティ寄りにも感動寄りにも振り切れておらず、最後まで中途半端感が残ります。人情劇としては良かったです。

ここが一番気になるポイントですが、
それぞれの家族などの話の元ともなる発信点においてや所々に偏見要素が強く、若手芸人の台本かっ!のように感じました。
特に源泉至上主義を掲げてる人もいると思うけど、今どき銭湯を否定する人はいないし、逆に一緒に活動しようと思う方が強いです。

細かいこといえば、外国人への偏見だったり、番台式なら女性脱衣場は番頭から直接見えないように板が必ずあるし、温泉好きなら湯船からじゃなく湯口から新鮮なものを飲もうと思うしで誤解を産むような表現も多く、世代の違う人たちには伝わらないように思いました。

それでいてバラエティに振り切ったりや湯道の話に振り切ったりもせず、新たな解釈にて銭湯問題を解決するわけではないので少しモヤモヤが残りました。

これは温泉銭湯が好きだからなのかもしれないです。
ただ、もう少し考えてほしいなとも感じました。
そして、これは映画より配信ドラマでじっくり作れた方がよかった気がします。


とはいえ、面白い要素もたくさんありますので、
ぜひ、観てみてください!!

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